山上憶良「秋の七草」葛花、藤袴が見当たらず。…その間に「佐原鞠塢(きくう)バージョン」を。/9/12=旧8/3・丁未

いよいよ咲くかっ!「葛花」と「藤袴(ふじばかま)」…咲かない。

やっと秋めいてきたものの、「秋の七草」はその後の進捗がない今日この頃です。
うーむ、本来ならば「藤袴」はともかく、「葛花」はとっくに咲いてるはずなんですが。

やはり、長く暑すぎた真夏日のせいですか?

<萩の花 尾花 葛花 瞿麦(なでしこ)の花 姫部志(をみなへし) また藤袴 朝貌の花>
の山上憶良バージョン「秋の七草」との遭遇は、残すことあと2種で止まっております。

なので今年も…。

秋の七草「佐原鞠塢(きくう)バージョン」にてちょっと寄り道。

これは、向島百花園の創始者である佐原鞠塢が選んだ「秋の七草」。

佐原きくうの秋の七草

<ねりの花 ごじ ゆうがお おしろい花 たまずきは ひおうぎ 書くりんどうの花>

そうだよねぇ。
こんだけの庭の元となった場所を造ったならば、「秋の七草」ぐらい選びたいはず。
しかし、ちゃんとした掲示がされて、コーナーが整ったのはここ数年のコトじゃないかなぁ…。

佐原バージョン秋の七草コーナー

そして、私が、ちゃんと意識してこれらの花を探し始めたのは昨年の秋からのこと。
で、一巡した今年、百花園での開花タイミングに間に合わなかった花も一応すべて眺め終えたので、ここに成果をまとめてみる次第です。

では、佐原鞠塢が選んだ玄人はだしの「秋の七草」いってみますっ!

・ねりの花⇒「黄蜀葵(とろろあおい)」

ねり

オクラの花にも似てるので「花おくら」のほうが一般的かも?
「ねり」という呼び名は、根っこから採れる粘液のことで「ネリ(糊)」。
紙漉きの際につかわれる添加剤になるらしいです。

*百花園の花は、8月下旬ごろにつぼみは見ました。

・「ごじ」⇒「 午時花(ごじか)」

ゴジカ

昼前後(正午⇒午の刻?)に開花するするからこの名前なんだとか。
こんな名前がついてるってことは、今は見慣れぬ花だけど江戸時代には普通に咲いてたのかな?

*百花園では、この花が、今一番勢いよく咲いてるかも。

・「夕顔(ゆうがお)」

夏の花だと思うけど、なんで「秋の七草」?と昨年も思った。
「立秋」頃に咲くってことかな?

今頃は、ちょっと精彩を欠く花。

夕顔の花

8月下旬には、もはや実が巨大に育って、花の季節は去ったのだろうねぇ…。

夕顔の実

台風の影響で傷んだので早々に採取したとか、ホントは中秋の名月のお供え予定だったって。
ふーむ、あとひと月だったのに。

*花は、盛夏の頃…だろうねぇ。

・「白粉花、白粧花(おしろいばな)」

これはそこらにあるので、よく知られた花。

日差しの強い夏は夕方に花開くので「夕化粧」なんでよばれることも。
例年、8月下旬あたりからは昼間も咲くけど、今年は、まだ夕方花開いたのしか見てません。

おいおい、もう9月も半ば近くだよっ!!

*いまなら、街のあちこちに、雑草然として咲いているはず。

・「たまずきは」⇒「烏瓜(からすうり)」

田舎育ちの私にはなじみの花。

からすうり

しかし、東京ではなかなかねぇ。
と思ったら、ご近所の線路端に咲いていました。
これは!
…と、秋の実(赤い実がなります。)を楽しみにしてたら、先日きれいに駆除されてました😢。
嫌いだよ都会😢😢。

*花の頃は8月中旬、しかも夕刻から咲く花。百花園ではいつ咲くんだろ?実は見たことがない。

・「檜扇(ひおうぎ)」

名前の由来は、葉の並び方が扇子の「檜扇」みたいだからかと。
今年は花の頃に間に合いました。

ひおうぎ

*この写真は、8月下旬に百花園で花咲かせていた「檜扇」。

・「竜胆(りんどう)の花」

うーん。
今度は秋というより、これは冬告げ花な気が…。

リンドウの華

ってことで、この庭園でももちろんまだまだ咲きません。

あっ!
もしや中秋の名月にすすきと飾る定番の花…だから「秋」にしたのかな?

*百花園でのこの花は、いまごろはまだつぼみも出てない…んじゃないかなぁ。

…となると、この方に「冬の七草」も選んでほしかったな…とか思う。
いやいや、まだ秋は始まったばかりですが😊。

◆今日は、2018年9月12日/旧暦8月3日/葉月丁未の日/月齢2.4日
◆日の出5時21分 日の入17時53分/月の出7時44分 月の入19時41分