ビジネスという視点で切ると、ファッション業界の話は深いっ!

最近MYブームになっている図書館での発掘本(=好きな作家の本なのに未読だった本)探し。
しかし、幸田真音さんの本は、見つけた端からちゃんと読んでる自負があったのに、こんなの出てるの知らなかったよ!

ファッション業界をテーマにした長編小説「ランウェイ」

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幸田真音さんといえば、その著作のテーマはビジネスや経済。

が、彼女が、ときどきテレビに出ているのをじっと観察。
ぜったい洋服好きでおしゃれな方とにらんではいたんですが、とうとう、その食指はファッション業界に向かったわけですね。

それでも、これは、ビジネスの話。
ファッションという時代の先端をゆくジャンルを真音流に取材して紡ぎ生み出した、華やかでエキサイテングだけでど、非常にタフな物語でありました。

そしてたかが服なのに、それをとりまく、深さ、ビジネスの醍醐味なんかも疑似体験。
登場人物のすべてが、いちいち洒落て見えてきて、読後は、なんか春の新作服の一着でも買いたくなるって付録つきです。

ああ、怖い怖い。

ただし、この物語、シンデレラストーリーすぎるのがちょっと気になる方もいる?

主人公・真昼(マヒル・女性)が、ミラノを拠点とする有名ファションブランドのバイヤーからセレクトショップのバイヤーへ転身。そして最後は、自己のファッションブランドを、プロデューサーとして立ち上げるほどに成長してゆく。
というのが、物語の柱…なのですが、そのたび、ありえねぇ~というほど、次々と業界の大物に見初められ、大きな投資話も転がり込んで、ついでに恋愛も華やかで。

連載が、女性誌だったからですかね。
でも、私にとってはそのやりすぎも面白く。

2011年発行と、いまさらですが、やっぱ、おススメしてみたいわ。
と思う次第。