6月7日から17日までは、赤坂・日枝神社の山王祭。
神田明神の神田祭とともに、徳川幕府の時代は、歴代の将軍が上覧拝礼する「天下祭」と呼ばれ、江戸も幕府も廃れたいまも、神田と山王で交互に祭りを担い、往時の様子を今に伝えるよすがとなっております。
このふたつの祭りに、富岡八幡宮の深川八幡祭を加え江戸三大祭。
京都の祇園・大阪の天満まつりと共に、山王祭は日本三大祭りに数えられる由緒も格式も、規模においても大がかりなお祭り。
そして、今日は、そんな山王祭の超クライマックス!
絵巻物のような長い列が東京都心を練り歩く、「神幸祭」です。
それは、どのような行列なのでしょうか?
公式サイトから詳しく拾ってみましょう。→山王祭 祭礼行列神幸祭
「優雅な格調高い御列は、都心に華麗な王朝絵巻を繰り広げます。 神威ひときわ輝く御鳳輦二基・宮神輿一基・山車三基が、王朝装束に威儀を正した総代役員や氏子青年に供奉されながら、氏子区域を巡幸します。」
…だそうです。
構成要素は、御鳳輦(ごほうれん)二基、宮神輿(みやみこし)一基、山車(だし)三基
それらを、王朝装束を身にまとった、氏子の方々などが担ぎ、しずしずと都内を巡幸するという内容。
ちなみに、御鳳輦(ごほうれん)は、こちらです。
屋根に鳳凰の飾りを付けた(柱のかげで見えませんが…)輿で、土台の左右に轅(ながえ)という棒をとおして、ヒトが担いで運ぶもの。
主に天皇の乗り物とされますが、こちらは、日枝神社の主祭神・大山咋神(おほやまくひのかみ=このカミサマは、スサノオのミコトの孫です)が乗られます。
もうひとつの御鳳輦(ごほうれん)には、国常立神(くにのとこたちのかみ)、伊弉冉神(いざなみのかみ)、足仲彦尊(たらしなかつひこのみこと)と三柱の神々が乗る。
こっちのほうが、小さいんですけどね。まあ、そこは、カミサマですからよしとします。
それぞれどんなカミサマなのかも長くなるので割愛。
みなさま、古事記にも日本書紀にも登場しますのでそちらで調べてみましょう。
といっても、伊弉冉神(いざなみのかみ)は、簡単ですね?
火のカミサマを産んだ時のやけどで亡くなり、黄泉の国へ行ってしまったあのカミサマです。
ちなみに、奥にいるお猿さん。
この方は、日枝神社のカミサマの使いである猿。
正式には、「 御幣をかつぐ猿 」という名の山車人形で、なんと、 江戸末期の作なんだとか。
四谷須賀神社のある四谷伝馬町に伝わっていたものが、2000年も過ぎてから、それだけの由緒あるものだと発覚し、日枝神社へ奉納されました。
この方も、今日の祭礼行列でもお目見えするはずです。
宮神輿はコレ
そして、山車も待機。
いずれも祭期中は、日枝神社境内に飾られ、本日の晴れ舞台を静かに待っておりました。
ちなみに、行列の担い手は、総勢約500人、御列の長さは、300メートル!!に及ぶそうです。
祭礼行列は、朝から夕方まで東京都心の主だった街をめぐります。
行列は、朝7時45分。日枝神社を7時45分にスタート
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国会議事堂、平河町、四谷、市ヶ谷、九段下とまわり国立劇場へ
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そのまま皇居を半周するようにゆき、丸の内
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八重洲側に出て、日本橋日枝神社へ
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中央通りを銀座、新橋、日比谷、霞が関とまわって
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夕方17時に赤坂日枝神社
祭礼行列ルートと通過時間は、かなり詳細に決められ、公表されています→コチラ
なので、今日東京都心に居る方なら、万難を排して、行列通過ポイントまで出かけるべし!
と申し上げたい。
静々と行く、雅な行列に出会えたならば、かなりトクした気分になるはずですよ。
小雨決行…ですが、どうぞ、今日1日ぐらいは好天に恵まれますよう!
カミサマどうぞよろしくお願い申し上げます。
◆今日は、2014年6月13日/旧暦5月16日/皐月乙卯の日/満月