今日は、上巳の節句。というか、桃の節句雛祭りの呼び方のほうが馴染みだけどね。というコトでこの時期おススメは博物館の雛人形。/3/3=旧1/25・甲申

今日は、3月3日桃の節句・ひな祭りとなりました。

桃の節句は、人日(じんじつ)節句(1月7日)にはじまる五節句のひとつ、中国からやってきた当時は「上巳(じょうし)節句」と言われていたみたい。
というか、今でも正式にそう呼ばれることも多いですよね。

…しかし、もうひな祭りかぁ。
早いなぁ。早すぎるっ!(←っていうか今年は年の初めからこんなことばっかり言ってますね。)
 
早いとか言ってるわりには、けっこう前もって街なか雛行脚を楽しんではいたけどね。

2月立春をすぎたころから、街のショウウインドウはお雛様仕様。

かつては家の中に飾られていた壇飾りの雛人形も、街の住宅事情のおかげで公共の場へ。
ってコトで、この時期暇を見つけては、用もないのに公民館やら図書館やら、あとはホテルのロビーなんかも結構な雛飾りスポットで、楽しいものです。

でも、皇居の庭でこのお内裏様を見つけたときはけっこうカンドー。

皇居の庭のお雛様
天守台の傍にある桃華楽堂の屋根に、かなりさりげなくいらしゃいますが、皆さまご存知でしたか?
かなり通ったつもりの皇居の庭ですが、これまでまったく気が付きませんでした。

と、ここまでいろいろ見ると、やっぱり少し珍しいのも見ときたいなと思うのも人情。
となれば、上野の国立博物館の雛展示ですよ!

弥生3月は、伝統的なお雛様を見にトーハクへ!

ってコトで、さっそく昨日、行ってまいりました。
今年も珍しい雛が、狭い展示室にぎっしり…といったイメージで並んでいます。(珍しく、雛人形コーナーだけはヒトも多かったっ!)

入口に飾られていた「古今雛」のでかさにまずはびっくり!

古今雛

江戸時代、文政10年(1827)の作。
もひとつ、紫宸殿(雛用御殿)という、御所の建物の中にお内裏様ほかひな壇のオールスターがいるスタイルのものも展示されていて、これにもびっくり。
しかし、こちらは見物人が多過ぎて、写真を撮ることできずじまいでありました。

他には、雛人形のルーツとされる、天児(あまがつ)や…。
あまがつ
這子(ほうこ)からはじまって…。
ほうこ
ちなみに、これらが、平安時代に貴族のあいだで幼児のお守りとして飾られたそうです。

雅な立雛。
立雛

古式次郎左衛門雛。
古式次郎座衛門雛
京都の人形師、雛屋次郎左衛門によってつくられた雛の意匠です。しかし、雛人形のスタイルがそのまま人形師の名前ってとこがすごいですよね。

こちらは元禄雛あるいは古式享保雛と言われるスタイル。
元禄雛

上の古式次郎左衛門雛と同じぐらいの時代(17~18世紀)のお内裏様ですが、こちらのスタイルには元号が名前に付けられているのみ。
となると、雛屋次郎左衛門という方に俄然興味がわくというものです。

これは、大坂雛というスタイル。

大坂雛

地味に見えて、着物が非常に凝っています。

土製室町雛は、土人形みたいですね。
土製室町雛
これは、毎年この時期飾られているかと思います。

ふーっ!展示された雛人形は、この倍ぐらいあるのですが、まあこの辺で。

一口に雛人形といっても、いろいろあって楽しいです。
現代のお雛様より昔の方がずっと個性的で地方色も強いのが面白いです。
…って、もしかして今も、全国津々浦々をまわれば、いろんな様式が残っているのかな?
ちょっと気になりますがどうなのだろう。

ちなみに、トーハクの展示は、4月10日までなので、再度足を運ぶ気満々になっております。(私はパスポート保持者なので、頻繁にゆく。そして、この日で4100円の元はすべて回収!)

付録ですが…。

そういえば、先日Twitterのタイムラインに流れてきた徳川美術館のツイート、ひな壇の飾り方がとても丁寧に解説されたんでここにリンクを貼らせていただこうかと。

自ら飾らなくとも、この作法を知っとくと、ひな壇を眺めるときに楽しいですよ。

1はじめに2 男雛と女雛の左右3三人官女5五人囃子6五人囃子の能楽バージョン7随身

◆今日は、2016年3月3日/旧暦1月25日/睦月甲申の日
◆日の出6時08分 日の入17時38分/月の出1時13分 月の入11時43分