「キミは知らない」…って、本気で知らなかったよ、この本。

さて、大崎梢読書週間(笑)はまだ続きます。

今度は、書店どころか本がらみのコトは出てこない。
この作家の別のテイスト、どこかの田舎町の大きなお屋敷、カミサマ、不思議&不吉なモノ…etcをモチーフとした物語。
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数ページは、どこにでもありそうな高校の描写。
学校の図書館で、ある本がきっかけで親しく話すようになったさえない高校教師と、早くに父親を亡くした女子高生。
…なんて感じがしばし続き、「あら、学園ものも書くんだねぇ。知らなかったよ」などと独り言ちつつ読み進め。

その教師が突然学校を辞め、それを追いかけ、見知らぬ街へ降り立ったあたりから、話が少し怪しげになった。

で、主人公は、どんどん事件に巻き込まれ…。
むむむっ!これって、長編ミステリーの構えじゃあないかっ!と気が付いたのは、もうかなり読み進めてからで、そこまで来ると、先はどうなる、次は次は!?と、もう辞められなくなった。

…もう夜なんだけどなぁ。ちゃんと寝てから明日読むか。

とは、もちろんならず、けっきょく超特急で読み進め、ただの平凡な女子高生が→「実は資産家の孫娘なのか?」→「いやいや歴史ある村の行事をつかさどる巫女の末裔?」→と思ったら、身の危険までそこに迫り→誰が味方か敵かもやや不明状態のハラハラドキドキ。
深夜も過ぎて読了となる。
いやあぁ、面白かったぁというより、やや爽快な疲労感。

これまでのテイストとやや趣を異にするところが、よかったかなぁ…と。

さて、この作家。
しばしご無沙汰しているうちに、どんだけ著作をものしたモノか?

あと何冊読むべき本があるのやら?
ちょっとリストをつくって整理させていただきます。

1.成風堂書店事件メモシリーズ
「配達あかずきん-成風堂書店事件メモ-」
「晩夏に捧ぐ-成風堂書店事件メモ(出張編)-」
「サイン会はいかが?-成風堂書店事件メモ-」
「ようこそ授賞式の夕べに - 成風堂書店事件メモ (邂逅編)-」

2.出版社営業・井辻智紀の業務日誌シリーズ
「平台がおまちかね」
「背表紙は歌う」

3.その他
「片耳うさぎ」
「夏のくじら」
「スノーフレーク」
「ねずみ石」
「かがみのもり」
「キミは知らない」
「プリティが多すぎる」
「クローバー・レイン」
「ふたつめの庭」

それと、児童書扱いで「天才探偵SENシリーズ」というのが、2007年から7冊出ているみたいです。

太字のが、まだ未読の本。うーん、けっこうありますねぇ。