私ごとですが、数年前に大病をして→いきなり3ヶ月で12キロ減→リバウンドして1年で18キロ増。
都合、6キロ増えたコトになって、それが、カラダに及ぼす影響たるやちょっと怖い。
今や、私にとって、「痩せる」は、かつての暢気目標「美容やファッション」のコトではなくて、健康を取り戻すために必須事項。
…なんですがねぇ。
巷にはいろんなダイエット法が溢れているにも拘わらず。
コレという方法が存在しないのが現実です。
そして、ある程度年齢を重ねてから急に太ると、ともかく全然痩せません。
おそらく、考え方を含む、抜本的なライフスタイル改革が必要…というところまでは、重々わかっているんですが…。
ライフスタイルを変えて→それを長く続ける→健康に痩せる
でこの本。
あなたは半年前に食べたものでできている 村山 彩 (著)(サンマーク出版)。
実は、さっき読了したばかりなので、コレで、私が痩せるかどうかはまだ未知数。
しかしながら、腑に落ちる点多数なので、ここに紹介させていただく次第です。
本書には、食事療法的なページもありますが、他の類似本と決定的に違うのは、「食欲」のコントロール法を書いた本だというコトです。
現代人は、過度なストレスと、それを解消しようとして「食べる」という行為によって、時間をかけて「食欲センサー」を壊してきた。
というのが、本書が語る大きな事実。
著者曰く
「人間の体は、疲労がたまったり、精神的に追いつめられたりしてストレスがかかると、かかったストレスと同じくらい強い刺激で、そのストレスを打ち消そうとします。
多忙な生活を送っている人が、毎晩のようにお酒を飲んでいるのも、仕事の忙しい女性が、デスクでチョコレートを一気食いしてしまうのも、仕事のストレスをお酒や甘い食べ物で打ち消そうとしているからでしょう。」
きりきり焦って、我慢して、ストレスをためる働き方。
↓
ちょっと手を伸ばせば気軽に入手可能なコンビニのお菓子。
残業帰りに、ストレス解消で食べる飲み屋のごちそう。
↓
これらでストレスを一時的に打ち消す。
↓
太る
↓
節制という名の、「摂取カロリーを下げるのみのダイエット」。しかも一時的。
↓
痩せない、あるいは一時的に痩せてもリバウンドする。
↓
もっとお金がかかるダイエットへ
↓
そのために、働く。
こうした過程で、あるべき「食欲センサー」は稼働不能に。
センサーが壊れると「おなかすいた!」はわかるけれど、「何が不足しておなかがすいているのか」はわからなくなるのだそうで、だから手じかのジャンクフードなどを食べてしまう。
空腹は一時的に満たされるけど、カラダは全然満たされない。
つまり、不健康スパイラルにまっしぐらというコトです。
ちなみに、厚生労働省の調査によれば(国民健康・栄養調査)、1946年(戦後すぐの食糧事情が劣悪な時)より、2011年(飽食の現代)のほうが、国民の摂取カロリーは少ないんだそうです。
1946年は1903キロカロリー、2011年は、1840キロカロリー
なのに、肥満傾向のヒトは、現代の方が圧倒的に多いのは、感覚的にも明らかです。
というコトで、カロリーを気にするダイエットはまずおいて、正しい「食欲センサー」を取り戻すための方法を本書から読み取り、実践。
本書によれば、「食欲センサー」を取り戻せば、必要以上の甘いモノや脂っこいモノを欲しいと思わなくなるのだそうです。
代わって、今、カラダが欲している必要な栄養分が採れるモノが食べたくなる。
つまり、そうゆう意味で、「食べたいものを食べたいだけ食べても、健康でやせられる」カラダを手に入れることができる。
と、夢のようなお話に帰結します。
食欲センサーを取り戻すための方法とは?
◆その方法は「1日20分の運動」とあります。
食事の前に、体全体から汗をかくくらいの有酸素運動を約20分。
特に著者が本書で強力におススメしているのは、ランニングですが、良い姿勢でしっかり呼吸をしながら早足で歩くでも可だそうです。
そうした運動することで体の循環が良くなり、汗ともに滞留している悪いものを出し切ってカラダを大そうじすると、不思議とジャンクなモノは食べたくなるんだそうです。
うーん、確かに。
ランニングは苦手ですが、サクサク歩いた後におなかが空いても、菓子パンなどで空腹を満たす気にはならない、きちんとご飯を食べたくなるってのは、経験則としてあります。
◆運動のあとに、PFCバランスが整った食事をする。
P=プロティン=タンパク質→肉、魚、大豆製品
F=ファット=脂質→油
C=カーボハイドレイト=炭水化物→ごはんなど
そして、食物繊維やビタミンなどの微量栄養素→野菜と果物
本来、食欲センサーがうまく働けば、ヒトは、タンパク質が足りなければ、魚や豆腐など自然と食べたくなり、炭水化物が足りなければ、きちんとご飯を食べようとするんだそうです。
野菜や果物を欲するのも、同じく、今カラダが必要としている栄養素を欲するため。
そして、その不足が満たされれば、それ以上は欲しない。
うーん、いいな。
それなら絶対痩せますよね。
本書の言わんとすることは非常にシンプル。
運動によりカラダの大そうじをして、カロリーのコトはひとまずおいて、PFCバランスが整った食事をとるというコトを繰り返す。
そして、本来あるべき食欲センサーを取り戻す。
そして、そのセンサーの通りに好きに食べれば、PFCバランスとともに、ビタミンなどの微量栄養素の摂取も自然にできるようになり、おのずと正しい体型、体重、体調に落ち着くはず。
…ということです。
ああ、正しい食欲センサー!
私も、それが欲しいわっ!
その黄金の正しい食欲センサーを取り戻すには、「運動+正しい食事(=運動で失った栄養素を補う食事)」というレッスンをしばし繰り返せと、本書は解きます。
ランニングはちょっと…無理。
と思うけど、歩くのは日常的にやっているコト。
ならば、それを食事の前に持ってきて、あとは、正しい食事。
それも本書を読めば、そう難しくないのです。
正しい食事はどう整える?
基本は、農林水産省&厚生労働省の「食事バランスガイド」にのっとって説明されます。
・ごはん類などの主食→ごはん2杯、食パン1枚、おにぎり1個の分量が1日の目安。
えっ!多い!!と思ってしまいましたが、間食をなくしてこれぐらい食べるのが理想とのコト。
ああ、そうかぁ。
確かに、甘いモノを食べる代わりに、ごはん類を定常的に減らしていたかも。
ココで、私の痩せない原因のひとつを発見!
・タンパク質・脂肪類を多く含む主菜→卵1個、魚1/2匹(って、1匹といっても大きさいろいろ。まあ常識的にアジとかサンマとかサバとかでしょうね)、肉を1枚(ステーキ肉??)、冷奴1/4を目安に1日分
まあ、これは採れているかな。
・野菜→生野菜サラダが大皿に一杯、煮物をお椀に一杯、おひたしを小鉢に一杯、野菜たっぷりの味噌汁一杯を1日の目安。
(両手にのる量の生野菜×5杯分か、片手に乗る量の温野菜×5杯分…だそうです。)
わかりにくいけど、つまり、私は日々そこまでたくさん食べていないというのはわかります。
・果物→りんご半分とみかん1個が1日の目安
・乳製品→チーズひとかけらと、牛乳コップ1/2が1日の目安。
…ええっ、いきなりめんどうなんですがっ!
と思ったんですが、巻末には、ごはん+味噌汁かスープ+主菜+副菜2つをベースに、もっと適当に作れそうなメニューが満載。
たとえば、おかずを全部ごはんに乗せてどんぶりものにしちゃうとか。
毎食ではなくても、48時間で帳尻をあわせよう、それもできなかったら一週間で帳尻を…とか。
そちらを淡々と参考にしてみるというのがてっとり早いかと思います。
お役所発の目安は、基本として時々振り返ればそれでよし…かと。
日々、自分が今、何を食べているのかを知るコトも必要不可欠
ダイエットを失敗する人は、自分が何を食べているのかをよくわかっていない。
とは、アスリートフードマイスターでもある著者が、ダイエット指導などをする中で得た気づき。
そして、本書、もっとも強調される内容です。
運動→正しい食事を繰り返しつつ、自分が食べたモノをくまなく記録し、振り返る。
というのが重要。
特に、効果が出ない時、その理由を記録は赤裸々に教えてくれる。
そして「この食べものが半年後の自分になってOKか?」と、折に触れ、自分に問いかける癖をつける。
「NO!」と断じたモノは、徐々に食べなくなる気がしますね。
痩せるというのは、つまり、ずーっと長続きするライフスタイルを身に着けるコトと同義なんですね。
まさに「あなたは半年前に食べたものでできている」。
ならば、半年後に見違える自分を目指して、トライしてみるってありだよね。