今日9月18日から9月22日は、七十二候「玄鳥去(つばめさる)」の日々に入りました。
暦の上では、「ツバメが南へ去る」の頃がやってきちゃったんですねぇ。
コレは、盛夏のころのツバメの巣。
この雛たちもずいぶん立派に育って去っていってしまったようで、今はもう、空き家になっていました。
七十二候の「玄鳥至(つばめきたる)」は二十四節気「清明」の末候。
ことしもそのとおりに、桜の花見もひといきついたころにツバメはやってきました。
そして、軒もみあたらぬ都会だというのに、ガレージの天井梁とか商店の看板下など、巣つくりに適した場所をちゃんと見つけ、そこを毎年の所定の場と決めたら、毎年迷わずやってきておなじ場所に巣を造ります。
まったく、自然の営みというのはすごいものです、一回ぐらい迷ったりしないのかね?
そして、卵を産んで暖め、雛が孵ると育てるのに親鳥たちは大忙し。
まあこんな風に大口開けて待ってたからねぇ~。
餌を運ぶのに夢中であるかのように、ビュンビュン空を切る音までだして飛んでいた。
それが、少し危険な感じで、その場を通るのには、人間のほうがちょっとばかり気をつかったものでした。
やがて、巣にいて喰うばっかりだった雛たちも飛び方を学び、一人前になればもう巣にはもどらないみたい。
今年生まれのツバメもたぶん親も、夏の暑い青空を鋭い直線で切りつけるように飛んでいて、一方、軒下の巣は順繰りに空き家になってゆくように思えました。
飛べるようになったツバメっていったいどこで寝てるんでしょうね?
ツバメが巣を作るとその家は繁盛する
…という諺があるそうですが、こいつらがやってくると、その巣の下は、鳥の糞まみれ。
けっこう掃除するのが大変なんじゃないだろうか…と思いながらも、やはり都会にツバメの巣は珍しく、わざわざ遠回りして観察したりした。
暑いのにそれも物好きなコトです(笑)。
毎年毎年、そんな汚れなどものともせず、巣のあたりに止まり木を作ったりして楽しみにすらしていそうな軒下大家さんのおおらかさを発見し、それが、町の魅力も作っているなぁなどと思いつつ夏が過ぎてゆきました。
ツバメは、日の長さで南へ渡ってゆく時期を決めるそう。
なので、人間が暑い暑いと愚痴をいおうと、今年のようにちょっと夏が短かろうと、旅立ちの時期は関係なし。
そういえば、日の出は遅く、ずいぶん日暮れも早くなったなぁ~とヒトが気づき始める頃、彼らも大人になって南の国へと旅たってゆくのだそうです。
「玄鳥去」が過ぎれば、もう少しで「秋分」。
ああ、秋すらも真ん中まで来てしまいました。
夏の猛烈な暑さに振り回されるせいなのか、毎年、初夏から秋にいたる日々が猛烈に速く感じるものです。
暑さが過ぎると、ふと我に返り、
ちょっと損したなぁ。
もっと丁寧に夏を楽しめばよかったかも。
…とか、今ごろって、ついついそんな風に思ってしまう時期でもありますね。
◆今日は、2014年9月18日/旧暦8月25日/葉月壬辰の日
◆日の出 5時25分 日の入17時45分/月の出–:–月の入14時01分