星の瞬きのように咲いていますが…この花。
なんの花かわかります?
桜か?
と、一瞬思っちゃうほど、花の様子が似てますね。
実は、桜と同じバラ科の植物なんで、あたりまえといえばそうかもな。
でもね。
名前はぜーんぜん似てなくて、「雪やなぎ」と申します。
って、花屋さんで、花束を作ってもらう時。
ボリューム感と華やかさ演出の一助となっているあの花ですもの、桜以上におなじみの花かもしれませんが。
でも、この花が、毎年、桜の開花宣言をカウントダウンしているかのように少しずつ咲き始めるって知ってました?
そして…。
毎年、桜の満開より一足早く満開になる。
で、今年もしっかり少し早目に雪やなぎ満開っ!
上方向を見て、ソメイヨシノの開花具合ばかり気にしていると、足元の方で、いつのまにか、枝いっぱいに白い花をつけている!
で、時々、遠くから観て、初々しい緑の葉っぱに降り積もる雪!?
…と、一瞬。
あっ、だからそのまんまに「雪やなぎ」なんでしょうか?
別名、小米花(こごめばな)とか小米柳(こごめやなぎ)とも言うんだそうです。
たしかに、こうしてこんもり咲いたのを見てると、むしょうに白米。
…食べたくなります。
そして、これだけ盛大に咲けば、もう数日で散り始めるかも?
すると、枝先にあったときは、雪のように見えた花も、散ると雪…というより精米したての白米(笑)。
実は、毎年、この花の下は、米を思いっきり撒き散らしたような感じになっております。
まあ、もったいないと思った人がいたのかどうか、散ると、別名の意味するところに合点がいきます。
ってことで、「雪やなぎ」を見つけたら、散るまで欠かさず観察を推奨!
そうして、秋までその場所を忘れずにっ!
雪やなぎの花は、ソメイヨシノの狂瀾のどさくさの内にあっという間に散って⇒しばし余韻のように若葉を楽しむ。
というのが、初夏近く。
やがてすっかりその存在を忘れそうになった頃、今度はその葉を黄色く染めて、突然辺りを美しく彩る日がやってきます。
といっても、夏を乗り越え、秋になったら…の話ですが。
雪やなぎは黄葉もきれいなので、秋もきっと楽しめる。
どうもサービス精神旺盛な花のようで、だからかどうか花言葉は「愛嬌」。
しかし…。
桜咲く頃、白い花を咲かせる。
黄葉するのは、紅葉狩りが盛んな頃。
ふーむ、落ち着いて考えてみるとどうも何んだか作為が感じられてならないなぁ。
いつも脇役めいていて、実は、侮れない花でもあります。
◆今日は、2015年3月29日/旧暦2月10日/如月甲辰の日
◆日の出 5時33分 日の入18時00分/月の出12時32分 月の入 1時42分