今日は、二十四節気の「清明(せいめい)」です。
江戸時代に書かれた暦の解説書『暦便覧』では、「万物発して清浄(しゃうじゃう)明潔なれば、此芽は何の草としれるなり」という頃なんだそうです。
うーむ。
まじめに文脈を理解しようとすると難しそう…な季節ですね(笑)。
「清明」の頃のご近所の光景は、毎年、おおむねこんな風。
日々盛大な花見の宴が行われた上野公園。
不忍池周辺に咲き乱れたソメイヨシノもそろそろ終盤を迎え、代わって、柳の若芽が萌えはじめる。
ああ、なんだかうとうと居眠りするのがいちばん似合いそうにのどかです。
そして、萌える若芽は、まだ明るいペパーミントグリーン。
個人的には、いちばん美しいと思える木々の緑です。
そして、それが青空に映えて、このうえなく「清浄」なイメージでもある。
『暦便覧』が言うように、「清明」という言葉は、「清浄明潔」の略ですが、コトバの意味をいちいち探さなくとも、この4文字それぞれが纏っているのは、どこまでもすっきり気持ちの良い雰囲気です。
二十四節気の中で「清明」は、かなり好きな季節のコトバ。
理由は、やはり『暦便覧』の解説の後半、<此芽は何の草としれるなり>という記述によるところが大きい。
まだ寒さのほうが勝る、早春に見つけて「これは何の芽?」とずっと気にしていた草々の芽。
ココまで季節が進めば、若芽は葉をだし茎をのばし、中には花も咲かせたりして…。
ふふふっ、その素性がやっーと解る季節だというわけです。
柳の若いグリーンと薄ピンクの桜のコンビネーションのあたりにも…。
これでもかっ!というほどの雑草たちの狂瀾。
その様子は、またこのブログでもお伝えしましょう。
というか、清明という季節に入ると、とにかく花を追うので忙しい。
で、そろそろ追う花も落ち着いたかな…と思う頃は、もう盛夏…だったりするんだよなぁ。
◆今日は、2015年4月5日/旧暦2月17日/如月辛亥の日
◆日の出 5時23分 日の入18時05分/月の出18時50分 月の入 5時39分