今日は、暦の上での「入梅」です。
どの暦かといえば、いつもの「二十四節気」や「七十二候」ではなくて「雑節」による。
旧暦も、いろいろあって、たまに混乱しますね。
しかし、このブログのこのコーナーは、365日を暦アイテムで綴ろうというモノですから、たくさんあったほうが都合がいい。
(それでも、365日も埋まらないので、神社仏閣のお祭りとか季節の花とか食べ物なども登場していただいているわけです。)
…あっ、やや脱線。
さて、「二十四節気」や「七十二候」が、古代中国産であるのに対し、「雑節」は純粋な日本産。
気候風土の違う中国の暦の、日本とは合わない部分を補足するため作られたのが「雑節」で、他には、「土用」、「八十八夜」、「入梅」、「半夏生」、「二百十日」。
主たる用途は、農業用の目安なんですが…。
◆「八十八夜」、「入梅」、「二百十日」⇒「立春」から何日目とカウントして決められる。
もう「雑節」つて、実はこのアバウトさが好きです。
ちなみに、「入梅」は、立春から数えて127日目です。
◆「土用」⇒四立(立夏・立秋・立冬・立春のコト)のそれぞれ直前18日間と、アバウトさは同様。
◆「半夏生(はんげしょうず)」⇒現在は、きっちり太陽の動きを観測して決められていますが、かつては「夏至」から数えて11日目だった。
…ってコトで、まあ、すべてこれまでの経験値からなんとなく決められてる感じ濃厚なんですね。
2015年の関東甲信地方のリアル入梅は、6月8日
平年値も6月8日だそう。
早くから暑い暑いと言ってた割(←もしや私だけか?)に、梅雨はぴったり平年どおりにやってきたみたい。
そして、アバウトな決め方であるはずの「雑節」の「入梅」も、たった2日遅れ…誤差の領域ですね。
古人の経験値って、やっぱり侮れないすごさだと思います。
入梅を待っていたかのように咲く、紫露草(むらさきつゆくさ)
…のはずですが、なんだか、今年はまだ咲かないみたい。
東京よりずーっと入梅が遅い、東北の母の家では、もう半月前から紫つゆ草が咲いたとか?
今年は、多くの花が前倒し開花を続けているので、もしや、もう満開か?
…と思いましたが、まだつぼみ状態です。
寄ってみれば…。
つぼみは十分膨らんで鈴生り。
佇まいとしては、「入梅」に向かってスタンバイオッケーといった感じですが、それって今日なんだよねぇ…。
よーくよく近づいてみれば、開きそうなモノがあるけどさぁ。
(コレは明日には咲くかな?)
ちなみに、私の紫つゆ草観察ポイントは、ご近所の谷中霊園の一角。
そういえば、今年は、他の場所でも、この花の存在に気が付いたことがなかったかも?
(…しかし、母の家の紫つゆ草はなぜ?)
毎年、遅くとも梅雨入り宣言の時には咲いていた…ように思うんだがなぁ。
しかたないので、昨年の同じ場所の(たぶん←だんだん自信がなくなってきた…)同じ時期の紫つゆ草を!
ところで…。
入梅が初夏への入口だったって知ってました?
ええっ!?
全然、爽やかさのかけらもないじゃん!
って感じですが、気象学的には、<空の上で、夏の暖気と春の寒気がせめぎ合い停滞した場所(=「梅雨前線」)がやってきて「入梅(つゆいり)」>。
そして、その状態になってはじめて春が終わるんだそうです。
つまり、夏日続きの5月って、まだまだ晩春だったの?
うっ、暑すぎる春。
そして、鬱陶しすぎる初夏。
…ってコトみたいです。気象学的には…。
うーむ。
事実って、なかなかに侮れませんね。
とにかく!
入梅が来たので、あと数日で紫つゆ草が咲くはずで。
(咲いたらまたこのブログでお知らせしますね。←このままでじゃ納得できないもんで・笑)。
梅雨中盤からは、小ぶりで可憐なつゆ草が咲きだして…。
そのつゆ草が、盛んに咲き誇る頃には、梅雨が明けて、夏!
…って段取りのはずですが、はて、今年はどうなることか?
◆今日は、2015年6月11日/旧暦4月25日/卯月戊午の日
◆日の出4時25分 日の入18時57分/月の出0時33分 月の入13時10分