8月24日は、地蔵盆。って、主に西日本の行事なんだそうですが。ならばと、ブログ上にて地蔵めぐりをやってみました/8/24=旧7/11・壬申

毎月24日は、お地蔵様の縁日ですが、8月の今日は特別です。

といっても日本の西、主に近畿地方でのことなのですが、旧暦のお盆に近い8月24日は「地蔵盆」と呼ばれ、特別な行事が執り行われるみたい。

東北育ちは、お地蔵様があちこちにいらっしゃる土地で育ったけれど、そんな行事があるとはつゆ知らず。
オトナになるまで…というか実は、昨年までその存在も知りませんでした。

地蔵盆の存在を知ったのは、いつもと違う日めくりを買ったから。
8月24日に「地蔵盆」と、見知らぬコトバがあって⇒いろいろ調べたところ、あらら面白っ!と興味を持った次第です。

西の行事、地蔵盆は、なんとなくハロウィンみたいな感じ…かな?

といっても、似ているのは、町を練り歩き、家々からお菓子をもらったりする。
…ってトコだけなんですが(笑)

西のほうでは、地蔵盆が近づけば、まず、お地蔵様とそのいらっしゃるあたりをことさら丁寧に清め、赤い前掛けとか被り物なども新調し、供物をそなえ灯明などを飾るそう。

ふーむ。
それだけでもちょっと拝見してみたい感じです。

そして、子供たちといえば、祭期の間は、日がな一日遊んでいてもしかられることがない…とか?
ホント?

地域によっては、鐘を鳴らしながら歌を歌い、町を練り歩いたり…。
おや、これは興味深いっ!

そして、練り歩くなり、町会で集まって訪ねたりした家からは、お菓子をもらえたりするのが共通点。
だから、コンビニやスーパーのいつものお菓子が地域限定、地蔵盆仕様で売られてもいるようです。

というコトで、私も馴染みのお地蔵様をまわってみることにします

って、ブログ上でってコトですが。

まずは、ご近所でいつもお世話になっているよみせ通りの延命地蔵さん

よみせ通りの延命地蔵尊

お水をかけたり、たわしで御体をこすらせていただいたりして、ヒトの長生きをお願いいたします。

ここのお地蔵様は、大人気にて、お参りするヒトが絶えず、いつも順番待ちをするほどで、もちろん写真を撮るのが難しい。
なので、看板のイラストにて失礼いたします。

次は、閻魔詣でのたびにお参りさせていただく塩地蔵さん

大宋寺 塩地蔵

こちらは、新宿の太宗寺にいらっしゃる方です。
オデキを治癒をお参りするお地蔵様らしく、塩を患部に相当する場所に塗り、少し持ち帰る。
そして、オデキが治ったら倍返しのお礼参りをするという作法たどか。
…って、お塩を?
そうみたい。ふーむ。

塩地蔵なら、浅草寺にもいらっしゃり…。

銭塚地蔵堂前のカンカン地蔵

かんかん地蔵

添えられた説明には、「付随の小石で仏をごく軽くたたきお願いごとをする。石で叩くとカンカンと音がなるのでカンカン地蔵と称されている」とあって、正確には塩地蔵かどうかちょっと不明。

だけど、お供えされてるのはお塩だし、この不思議なカタチは、塩をかけてお参りしたためじゃあないかなぁ…というコトで。

こちらは、昨年はじめてお会いした、西落合自性院の身代わり地蔵さん。

身代わり地蔵

穏やかなお顔で横になられていますが、こうして、病気の方の身代わりになる。
病の治癒をお参りするお地蔵さまだそう。

お地蔵様は、おひとりで辻にたっていたりするけど、
6人ならんでいるにぎやかモードの方々もいる。

よくお訪ねするのは、上野寛永寺の六地蔵

寛永寺 六地蔵

被り物が耳まであって雪国仕様(?)なのが珍しく、風車が備えられてて華やかです。

こちらは、たまーにお会いする、向島方面の六地蔵さん。
多聞寺の六地座像

墨田区の登録文化財にもなっている由緒あるお地蔵様方です。

多聞寺の六地蔵

座っているのが、個人的にはちょっとめずらしく。
ほかにもあるんだろうけど…。

そして、東北の我がご先祖さまが眠る寺にいらっしゃる六地蔵さん。

安とん院の6地蔵+1地蔵

こちらは、もうおひとり(左端に)いらっしゃるので、七地蔵?
この方がどんな素性のお地蔵様なのか、毎年、お寺の方に聞こうと思って、いまだ聞いておりません。

もうひとつ、東北の同じ街にいらっしゃる六地蔵さん。

福島の六地蔵

お顔がかわいくて、帰省のたびにお参りすることにしているのですが、今年はばたばた忙しくお参りならず。
ならば、とこれは一昨年のモノ。

あまちゃんネタが気に入っていて、まあ、毎年これを出し続けようか…などと思ったり。

お地蔵様って、皆様ご苦労がにじんでいらっしゃいますなぁ…。

お地蔵様の正式名は「地蔵菩薩」。
菩薩は、悟りをひらいた存在「如来」になることをめざす修行者の地位に居て、仏教界では観音菩薩などと同じみたい。

その観音様をはじめ、菩薩様といったら寺の中に安置され拝まれるのが一般的。

対し、お地蔵様のみ、なぜか、路傍や辻などに野ざらしで立っておられたり、商店街や町会で管理する簡単な地蔵堂にいらしたり…なんか位置づけが違うみたい。

実は、地蔵菩薩とは、お釈迦様が入滅し、56億7千万年後に弥勒菩薩が仏となってこの世の救済に現れるまで、人間界はもちろん、地獄、飢餓、修羅、畜生、天の六つの世界=六道すべてに足を運び、人々を救済する役割を持つのだとか。

そして、すべての人々を救うまで、自らは決して成仏はしないと誓った存在でもあるというのが、仏教界のストーリー。

ああ、ああだから。
お参りのスタイルからしてご苦労をかけているような…。

たとえば、野ざらし。
たわしでこすられはもちろん、塩で固められたり、縛られたり…と、いつも、ヒトのつらさを引き受けてくださっていますよねぇ…。

今日は、そんな、私たちにとって身近でありがたい路傍のお地蔵様が主役の行事。

お地蔵様。
いつも、いっつも、本当にありがとうございます。

というコトで、本日は、ブログ上ではありますが、関東のひとり地蔵盆をいたしました。
これから、リアル地蔵参りによみせ通りの延命地蔵様のところへ行ってまいります。

◆今日は、2015年8月24日/旧暦7月11日/文月壬申の日
◆日の出5時06分 日の入18時20分/月の出13時33分 月の入–:–