今日は文化の日です。
国の定める法律・祝日法では、「自由と平和を愛し、文化をすすめる」日なんだそうですが、いいこと言ってるようで何をいってるかわからない。
実は、日本の祝日といえば、かつて何の日だったかのほうが、個人的には興味深く。
今日の文化の日などはその最たるものです。
まあ、それを知ったからどうということでもないんですが、知らないよりは知ってたほうがいい。
…と思う。
文化の日は、かつて明治天皇の誕生日。
実はこの方、東京に住めば、かなり身近な方です。
だって、この鳥居、一度はくぐったことがあるんじゃない?
明治神宮に祀られるカミサマは、実は明治天皇と昭憲皇太后。
この美しい絵馬を奉納するカミサマもその方々。
かつてはこの国に生きた人です。
ある日、外国の方から明治神宮のカミサマの話になり、その流れで「生きてた人がカミサマになるのはなぜ?」と問われて焦った経験。
苦し紛れに「明治天皇は、天皇の中でもカリスマ性が極めて高い方だったからじゃないか?」みたいに答えつつ、それはちょっと違うかなぁ…と思った言い訳に「それでも、神域がそのまま森に還ったからよかったと思っている」とごまかした。
そうなんですよね。
文化の日になってこの日がかつて纏った様々な役割のことを考える時、私は全然モノを知らないと思い知らされる。
今日は、日本国憲法公布の日でもあります。
日本国憲法は、1946年(昭和21年)の今日、日本国憲法として公布、その日が今「文化の日」。
そして、1947年(昭和22年)5月3日に施行され、こちらは、ご存知の通り「憲法記念日」となりました。
ってことで、個人的に、今日は日本国憲法関連の書を紐解く日。
憲法改正が言われて数年、著作もたくさん登場し、近頃は選ぶのも難儀なほど。
…ですが、今年はあえてコレ。
大前研一著『君は憲法第8章を読んだか』(小学館)
ざっくりといえば、こちらは憲法改正を論じる一冊。
ただし、<憲法改正=憲法第九条「戦争の放棄」や「戦力の不保持」をいじる>の論点のみで語ることの危険性を言っています。
改正すべきは、むしろ「憲法第8章 地方自治」。
現憲法の地方自治の条文が障壁となって、日本の地方の弱体化が進み、ひいては、日本自体が再生できないままであると、ドイツやイタリアをはじめとした海外の事例をふんだんに盛り込み論じています。
…とざっくり立ち読みして、ふーむ。
ならば、今年の文化の日はこの本を読もう!と思った次第。
私のことを申し上げれば、日本国憲法の古い表現は変えてほしいなと思うプチ改正派。
だけど、「戦争はしないよという」九条をいじられるのは嫌だなぁ…と思う。
だけど、それって…ふにゃふにゃふにゃ。
私のとっての文化の日は、この「ふにゃふにゃふにゃ。」の部分を少しでも確かなものにするための一日でもあるのです。
◆今日は、2016年11月3日/旧暦10月4日/神無月己丑の日/月齢3.4日
◆日の出6時05分 日の入16時44分/月の出8時48分 月の入19時17分