江戸人にとっての12月8日は「事八日」とか「事始め」とか。
新しい年を迎えるスタートの日だったとか。
ということで、平成人の私も江戸人に倣って新しい年を迎える準備でも始めようかと。
もう、今日を含めて2016年もあと24日だもんねぇ。
あっという間です。
汁の実には、里芋、牛蒡、大根、人参。
さらに、焼き豆腐、蒟蒻、赤豆。
といっても、今日は、食材を整え「お事汁」を作ってその気になるだけなんですが( ´艸`)。
まずは、根菜。
里芋、牛蒡、大根、人参。
さらに、焼き豆腐、蒟蒻、赤豆などのたんぱく質も豊富にそろえる。
参考にしたのは、『絵本江戸風俗往来 』(菊池貴一郎 東洋文庫)の記述。
書かれてある通りに淡々と買いもとめ。
しかし、みんな旬のモノなのでリーズナブルなのがうれしい。
ひとつ「赤豆」が分からないので、「お事汁」を作り始めた一昨年前から私は金時豆と決めている。
しかも、水煮缶( ´艸`)。
そして、彩に今年は大根葉を。
葉つき大根が売られてなかった代わりに、今年はこれを発見っ!
ってことで、、『絵本江戸風俗往来 』の記述はありませんが勝手に加えてみたものです。
ってことでお事汁です。
作ってみれば、滋養ある具沢山のお味噌汁。
寒さが増す日々に、しみじみと美味しい。
江戸人たちは、「お事汁」を作っていただき、栄養を着けて、さあて、今日から、年神様がいらっしゃる正月に向けて、準備スタート!
つまり景気づけのごちそうだったってことなのかな?
「事八日」には、笊籠を棒の先に括りつけ高く飾る。
「事八日」に滋養ある「お事汁」をいただくというのは理解しやすい行事ながら、もうひとつあるこれは謎。
『絵本江戸風俗往来 』(菊池貴一郎 東洋文庫)の「事八日」の挿絵でその様子が見て取れます。
いやはや面白いねぇ。
ってことで、私もちょっと真似して、高いところに笊を飾る。
この日、「箕借り婆(みかりばば)」という一つ目の妖怪や「一つ目小僧」がやってきて、人間の目を勝手に借りていってしまうとか?
しかし、一つ目の魔物たちは、目(=網目)がたくさんあるものが大嫌いで怖い
これは、魔よけのために高く掲げて飾ったみたいですね。
物の怪たちは寄ってこないという理屈。
この「事八日」は、年に2回。
今日の12月8日と、あけて2月8日。
江戸人たちは、この両日を総称し「事八日」と呼び、冬を挟んで、始まりと終わりのけじめをきっちりつける日としてかなり重要に扱ったみたいです。
地域によっては、今日が「事納め」で、2月8日が「事始め」という場合もありみたいですが…。
笊を掲げて魔物を祓うのは、ココロの邪気祓いと解釈。
「お事汁」は、材料的にもカラダを温める要素満載。
このふたつを、季節の変わり目に供えたってことは共通で、実は、案外、現代人にも見習いたい風習かな…と個人的には思い、密かに重要視しております。
◆今日は、2016年12月8日/旧暦11月10日/霜月甲子の日/月齢8.6日
◆日の出6時38分 日の入16時28分/月の出12時31分 月の入り–:–