いよいよ新しい年、元旦の朝です。
カラダは福島で、新年を迎えていますが、ココロは、東京の我が家の窓から見る初日の出を想像しています。
というのも、その部屋に引っ越してきてからずっと、東向きの窓から見える日の出の光景を眺めながら暮らしてきたそれが、窓の真ん前に大きなビルが建ち、やがて見えなくなってしまうから。
そんなこともあって、昨年は、気が付けば、朝日が昇る様子を写真に収めておりました。
実は私、新しい年はずっと東北の街で過ごし、東京の部屋からの初日の出は見たことがない。
そして、私がいない東京のあの部屋に、東の窓から差し込む初日のヒカリにもう最後なんだなぁ。
…と唐突に気が付いて、昨年1年撮りためた写真をもとに、ココロの中で東京の初日の出を拝んでみることにした次第なのです。
だから、上の写真も、12月に入ってからの東京の日の出。
冬至すぎてからの写真ですので、今日の東京の朝が晴れならば、おそらく同じように太陽を待ち望んでいるところでしょう。
ということで、あとは、この想像の初日の出をココロで眺めながらお送りします。
みなさまもよろしかったら、自分が大切に思う日の出とともにお読みいただければちょっと幸いです。
東の空が茜色になって、今年最初の東雲の空。
もう少したったら最初の太陽が顔を出す頃。
新しい年が待ち遠しい、そんな時刻です。
ああ、昇ってきました新しい年のおひさまです。
ところで、「元旦」という漢字。
この日の朝の光景をかなりきっちり説明していて面白い言葉です。
・「元」は、はじめという意味を持つ。
「年」のはじめ、「月」のはじめ、「1日」のはじめをあわせて「三元」と言うそうですが、お正月の1日目は、その三つの「元(はじめ)」を全部持つ。
1年の中でもそうとうに稀有な一日です。
・そのあとに並ぶ「旦」の字こそは、じーっと眺めて感じ取りましょう。
「一」は地平線で、そこに「日」が昇りきった感じ
…しませんか?
「元旦」という言葉が示すのは、
正真正銘の「はじめての日の出」、「はじめての太陽」、「はじめての朝」。
12月31日から1月1日へ。
日にちをたった1日またいだだけだというのに、この不思議なまでの清々しさ。
それは、こういう言葉ひとつひとつが持つ見えざるチカラによるものでもありそうです。
清々しい元旦の朝。
年神様がやってきて、誰もが平等に新たな1年をいただく。
「数え歳」という年齢の数え方があって、昔は、お正月が開けるたびに年神様から、みんないっせいに新しい年をいたただいた。
だから、元旦の朝みんな一緒にひとつ歳をとりました。
今は、生まれた日が来たらひとつづつ歳をとるという、満年齢で数えるのが常識ですが、昔は、元旦が日本人みんなのお誕生日でもあったわけです。
そうよくよく考えてみると、めでたさもひとしお。
新しい年、本当におめでとうございます。
(最後の写真は、福島の家から見た昨年の初日の出です。さあ、今年はどうだろう!?)
◆今日は、2015年1月1日/旧暦11月11日/霜月丁丑の日
◆日の出 6時50分 日の入16時38分/月の出13時41分 月の 2時43分