今日は、閻魔さまの縁日です
閻魔さまの縁日は閻魔の賽日と呼ばれ、今日1月16日の初閻魔と7月16日の大斎日の2回。
なんでも、この日にだけ地獄の釜のふたが開き、地獄で死者を責める鬼たちがお休みなんだとか。
なので、亡者も責め苦から免れられるってわけですね。
そして、まさか、その地獄の休日とあわせたわけでもないでしょうが、かつての奉公人の休日=「薮入り」も同じ日でした。
たまの休みが偶然、閻魔さまの縁日に重なったのか、わざとあわせたのかは不明。
ですが、ともかく、江戸から昭和のはじめぐらいまで、薮入りで繰り出した参詣者で、各地の閻魔堂はたいへんに賑わっていたのだそうです。
閻魔さまといえば、冥界の王、地獄の主神。
人の死後、閻魔帳を元に善悪を裁くとか、嘘をついたらヤットコで舌を抜くとか。
…ひらたく言えば、気の置けない怖い人。
年に2回しかなかった、奉公人の楽しく忙しい休日に、よりによって閻魔さまに詣でる
…っていうのが、よくよく考えれば、ちょっと不可解ですよね。
実は、この日、閻魔様さまをお参りすれば、日頃の罪を許してもらえるのだそうです。
ほかにも、厄除け、病気治癒などのご利益も多数。
ああ、なるほど。
と言うことで、私も閻魔さまにお参りに
江戸東京には、奉公人が多かったからなのかどうなのか、現代にも閻魔さまがいらっしゃるお寺はけっこうあります。
かつて、それらお寺の参道は、参拝客を当て込んで、露天や見世物小屋までも多く立ち並んだとも。
現代は、その賑やかさはさておいて、都内でも閻魔の賽日の今日は、閻魔さまがご開帳される寺も多数。
お参りすれば、寺ごとに、いろんなお姿の閻魔さまにお会いすることができます。
で、私は、今年は、小石川・源覚寺の閻魔さまへ。
この方は、蒟蒻を供えて眼病治癒を祈願した老婆に、自らの目を差し出し片目となった。
だから、ここの閻魔さまは「蒟蒻閻魔」と呼ばれています。
なので、閻魔詣での今日、小石川の源覚寺に参れば、閻魔さまとのご縁のしるしに「蒟蒻」が一枚いただけて、さらに蒟蒻田楽まで振舞われる。
やっぱり、ちょっと嬉しい閻魔詣です(笑)。
閻魔さまは、お寺の中にいらっしゃる方にしては、少し怪異なお姿。
少し怖いけれど、やっぱり、とても珍しく、興味深く、そして、しばらくお顔をながめていれば、なんとなく慕わしくもある。
そんな不思議なキャラクターでもありますね。
「江戸三大閻魔」と呼ばれる閻魔さまもまだ残っております
東京で、閻魔詣でをするなら、ビギナーにはこの三社がお薦め。
時間があれば、全部巡ってみるのも楽しいかもしれません。
◎高円寺の「華徳院(けとくいん)」
こちらには、閻魔さまは2体いらっしゃいます。
◎新宿御苑の「太宗寺(たいそうじ)」。
こちらの閻魔さまは都内最大。
傍らに置かれた巨大やっとこや、三途の川で衣服を剥ぎ取る奪衣婆(だつえば)さんもお見逃しなくお参りを。
◎西巣鴨「善養寺」。
こちらの閻魔さまも非常に迫力があり、賽銭箱前に立つとセンサーで閻魔様が光るんだそうです。
ということで、あなたは、どこの閻魔さまに会いにゆく?
◆今日は、2015年1月16日/旧暦11月26日/霜月壬辰の日
◆日の出 6時50分 日の入16時51分/月の出 2時10分 月の入12時55分