今日は、春の土用入り。…って早すぎない?
土用は、春夏秋冬ともにあって、すべて四立(立夏・立秋・立冬・立春)の直前約18日間を言い、その初日が「…の入り」。
土用は、その季節が極まった日々が続き、冬なら寒さ。
夏なら暑さ。
…夏の土用の丑の日に、暑気払いの鰻は言わずもがなですね。
(便乗して、春の土用の丑の日に鰻…ってありますが、あれはどーなんだろね。少なくとも旬じゃないので私は食わない)
そして、春と秋の土用は、案外その季節らしい日々といえるかな?
しかし、つい先ごろ、冬の土用の丑の日の「寒しじみ」を味わいつつ、寒さの底を乗り切ったばかり
…な気がするというのに、もう春の土用の日々かぁ。
つまり、今日から立夏前日(この日も節分と言います)までの18日間で、春を満喫しつくさなければならないってコトだよねぇ。
早いっ!早すぎですよ。
最盛&最終コーナーに至った春を飾るのは、こんもりしたピンク
本格的春のスタートは、ソメイヨシノに代表される一重桜の開花が飾った。
そして、春の最終コーナーは、やはり桜が担うみたい。
ってコトで、八重桜が満開の日々を迎えておりますっ!
我がご近所の古い寺町、谷中、根津、千駄木には、寺の境内を主として古い屋敷などにも植えられた八重桜が花盛り。
我が勝手標本木・八重桜は、台東区の富士見坂を上って、日暮里駅方面に向かった先にある養福寺にあって…。
今年も、枝を大きく道に張り出して…。
季節限定の桜のテラスを作っております。
八重桜ってのは、薄い和紙を何枚も重ねて造ったような、このボリューム感がかわいいですねぇ。
ぼってり咲いた真下で見上げていると、この世のものでないみたいな感じは、満開のソメイヨシノを超えていると思います。
キイロの八重桜も実はある。
その名も「鬱金桜」。
こちらも、ちょっと浮世離れした佇まいで咲いています。
ソメイヨシノはすっかり葉桜となった谷中霊園の桜並木。
もしも出かけられるならば、通りすがりにご注意ください!
その傍らで、存在感を放つ樹が一本。
散ったソメイヨシノを背景に、浅黄色「鬱金桜」が満開です。
ソメイヨシノの散り際に、ちらほらと咲き始めるのは他の八重桜と同様。
しかも、はじめは、淡紅色の蕾を着けているのみで…。
「ああ、次はそろそろ八重桜が咲くな」
と思ってみている時は、普通のピンクの八重だと油断している。
それが、突然その木のあたりだけ浅黄色の花が咲き始めるもんだから、毎年、少し動揺させられるのです。
八重桜のほとんどが江戸職人の品種改良の熱狂から生み出されたのと同様。
この、「鬱金桜」も江戸時代からの贈り物。
中でも、この桜は、淡紅色の蕾→浅黄色の花→淡紅色の花と変化する不思議さまで持ち合わせてる。
いやぁ、江戸人の凝り性ぶりを垣間見るなぁ~♡♡。
…なんて考えつつ不忍の池まで足を延ばせば、スワンボートのあるほうの池のほとりに結構な本数が植えられいてびっくり!
こちらは、柳を背景にキイロい桜を楽しめますね。
ああ、つまり春の土用は、桜の季節の千秋楽。
こうして、春が過ぎようする今ごろになって、今年もまた、ずいぶんとサクラに惑され、振り回されたもんだ…とふと気が付いたり。
そして、あたりは、ムラサキと白の花咲く初夏へと移ってゆく。
今度は、暑さに振り回される日々到来なんでしょうか?
◆今日は、2015年4月17日/旧暦2月29日/如月癸亥の日/春の土用入
◆日の出 5時07分 日の入18時15分/月の出 3時57分 月の入16時30分