季節の暦、七十二候は、二十四節気「白露」と同時に「草露白」に入っています(9月8日~12日)。
読みは、そのまま「くさのつゆしろし」で、意味は、「白露」と同じですね。
日中はどんなに残暑でも、朝夕は涼しく、草葉の上に露が降る。それが、白くみえて、ああ、涼しくなったんだなぁ…と。
といっても、今年は、8月下旬から、そう暑くないし、そもそも長雨続きで…露の出番はないみたい。
って、秋晴れた日々でも、そもそも街中暮らしでは、朝露・夜露の体験も稀…ですが。
七十二候「草露白」とともに、今日は「重陽の節供」です。
1月7日(人日)から始まる、五節供は、3月3日(上巳)、5月5日(端午)、7月7日(七夕)と奇数の重なる日を祝いつつ、とうとう締めくくりの時期にもなってしまいました。
ちなみに、節供の「節」は、季節の節目の意味。
ああ、確かに、それぞれ新しい季節の転換点の日々に紐づいていますね。
その節目をあえて、奇数の重なる日に定めたのは、奇数=陽が重なるのはめでたいけど、「陽」のチカラが強すぎるて「陰」に転じる危うさも持つからなんだとか。
ってコトで、そのもっともパワフル&危うい日に、あえて邪気を祓う行事を行い、神に無病息災を祈った。
…これが五節供の由来です。
邪気を祓うは、季節の植物パワー。
ってコトで今日は菊を求めてきました。
…ってのはうそ。
今年の気候は、この時期残暑もなければ、「草露」も白いのももちろん見ない。
そして、花屋さんの菊もいまいちです。
(だから写真は、昨年のもの。この時期、一輪大輪の菊を買って供えるって習慣が、今年はちょっとできずです。)
ちなみに…。
・1月7日の人日(じんじつ)⇒七草
・3月3日の上巳(じょうし)⇒桃の花
・5月5日の端午(たんご)⇒菖蒲
・7月7日の七夕(たなばた)⇒笹の葉
・9月9日の重陽(ちょうよう)⇒菊
と、いずれの節供も、邪気を祓うために、もっとも勢いある旬の植物からパワーをもらってきたわけです。
が、新暦に対して、旧暦は約一ヶ月遅れ自然界の変化とはどうしてもずれありまくり。
2015年の今年なんか、昨年閏9月で9月が2回もあったんで、今日はまだ7月ですものっ!
さすがに、ここにきて、花屋さんとか花農家さんの工夫と努力で補うってのも難しかったかなぁ…。
…ってコトで。
重陽の節句に菊は咲かず!
いや、少しは売っておりますが、私としては、大輪の菊一輪+小菊をたくさんで迎えたかった。
たとえば、スプレーマムとかポットマムとか「…マム」系の小菊なんかを希望。
しかたないので、こちらも、かつて撮影した気に入りの菊の写真を!
…しかもネコ入りで恐縮です。
東北の母の庭にも、もう少したてば菊が大量開花。
きれいなので、写真に撮ってたら、母の飼いネコがやってきて、そこにどっかと座ったもんで、こうなりまして…。
案外すましてポーズをとったものの…。
ネコたるもの、すぐ飽きまして、こうなった。
はいはい、もうようござんすね…無言の背中で言って去る。
ええっと。
暑すぎた夏と、長雨ずぎる秋の入口って気候がだめだったのか、とにかく気に入りの菊がないもんで自棄ですっ!
今年の重陽の節供は、こうしてむりやり、写真の菊で、邪気を祓ってやろうかとっ!
祓えるかな?
祓ってね!!
◆今日は、2015年9月9日/旧暦7月27日/文月戊子の日
◆日の出5時18分 日の入17時58分/月の出1時27分 月の入15時25分