昭和の時代の4月29日は、「天皇誕生日」。
それが、「みどりの日」になったのは、昭和天皇が崩御された1989年。
で、なぜだかさらに2007年に「昭和の日」と呼び名を変えて、「みどりの日」は5月4日に引っ越し。
そんなこんなで、カレンダーに4月29日のところに「昭和の日」とあると、一瞬「???」となってしまう。
私にとっていちばん身近な昭和天皇のエピソードは、様々なシーンで「雑草という名の草はないよ」とおっしゃったという話。
つまり、植物を研究なさっていた方だ…という勘違いもその理由になっているかと思う。
しかし、かの方が、公務の傍ら研究していたのは、好きな海の生物で、ああ、海洋生物学がご専門だったんだあぁ!
…と知ったのは、葉山の海岸にある小さな博物館の展示物なのです。
昭和の日が晴れたなら、葉山のしおさい博物館に行ってみよう!
葉山の一色海岸沿いにあるしおさい公園は、隣接する葉山御用邸に由来ある場所。
しおさい博物館は、その中ある小さな海洋博物館で、私の好きな場所のひとつです。
好きな理由は…。
入口わきには、こんな小粋な展示物が並んでいたり…。
小柄な私には、この貝殻じゃあ大きすぎて、実はしおさいは、聞こえないんだけどねぇ…。
桜貝はかわいいし。
海の底を模した展示もなかなかに面白と思う。
…っていってもコレは浅瀬だろうけどね。
だけど、しおさい博物館には、もっと興味深いバリュー。
海洋生物学を研究された昭和天皇の研究資料(のうち、葉山御用邸由来のモノ?)が、ひっそり陳列されてもいるのである。
中は、撮影禁止なので、外からの写真で中を想像していただきたく。
とにかく、数年前のある年、この展示を興味深く長々と眺め。
ああ、この方は、海の生物を研究していた学者でもあったのだなぁ…と、再認識したものでした。
がっ!
やっぱり、刷り込みというのは恐ろしいモノ。
「雑草という名の草はないよ」というセリフとか、牧野富太郎博士とのエピソードとかのせいで、いつしか私の記憶は返還されて、昭和天皇=植物を研究された方。
…となってしまうのでした。
さて、博物館の展示を楽しんだら…。
博物館のエントランスを出たら、いちど振り返って、きちんと眺めるコトは重要。
この建物は、旧御用邸付属邸の御車寄せを移築したんだとか。
そして、庭園をそぞろ歩きつつ…。
銀色の鯉にも出会ってみよう!
そのまま雑木林をゆっくり抜けて…。
海っ!
初夏の海は、まだ人が少なく。
遠くを船が渡ってゆく…。
ああ、いいねぇ。
ちなみに、もう5回は訪ねているココですが、なぜかいっつも貸し切り状態なんですね…。
昭和の日は、入園料無料とか(通常は、しおさい公園の入園料が大人300円)。
今日は、少しは人出があって、混雑したりするのかしら?
今日は、長い初夏の休みの第一日目。
実は、「昭和の日」って、祝日法の趣旨は、「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」と重々しい。
なんだかなじまないなぁ…と思う。
この、初夏の長い休みの輝かしき一日目が晴れたなら、JR横須賀線の逗子駅から海岸沿いをバスでのんびり。
しおさい博物館ゆきをおススメしますよ。
◆今日は、2015年4月29日/旧暦3月11日/弥生乙亥の日
◆日の出 4時52分 日の入18時25分/月の出13時59分 月の入 2時05分