いきなりフェント失礼します。
季節の暦七十二候は、もちろん「腐草為螢」(6月11日~15日)。
「くされたるくさほたるとなる」と読んで、「腐った草がホタルになる季節に入った」…という意味。
むむむっ!なんと奇天烈な!!
ちなみに、蛍の異名に「朽草(くちくさ)」というコトバがあるんですが、古人は、「腐った草が蛍になる」と思ってた?
…みたいです。
朽ち果てた植物から、美しく儚くヒカルモノが生まれる…って発想が、幻想的でステキともいえますが。
しかし、平成の世(の東京)では、その美しく儚くヒカル…ホタルに出会うことは稀。
ってコトで…。
昨年より、この時期は勝手七十二候「梔子白」と決めております。
読みは、「くちなししろし」で、「梔子(くちなし)」が白い花を咲かせる頃と言う意味です。
いつものように、ワザワザ遠回りして、かつ路地を巡ってうろうろと歩く。
と…ふんわり香りの合図をキャッチ!
ほらほら咲いてましたよ!
くちなしの香りは、押しつけがましさがなくて、しっとり落ち着いたイメージ。
そして、一度香りをキャッチしだすと、そこに深みというか質量がある感じ。
梅雨まじかの今ごろ咲きだすだけあって、からりと晴れた昼間よりも、雨ふりの夕暮れ時が似合う花にも思えます。
だからかどうか、この花を一輪いただき、枕元に置くと、ホンキでよく眠れたりします。
ってコトで、例年ならば、我が家のベランダのくちなしの鉢から咲いたのを一輪いただいて寝床の横に
…だったんですが、今年は、どうも花がまったくつきません。
なんでだぁ~!
駅の構内で、くちなしの香りをキャッチ!
きょろきょろと探せば、なんと!
いつもの花屋さんで期間限定で売られてました。
さっそく買って活け、身近に置く。
ふーむ、いい感じに香ってきます。
これだけで、かなりな癒し効果ありまくりかと!
しかし、残念なのは、くちなしの花って、あまり持ちがよくないところ。
香りを放ち、ヒトを癒しつつ、自らは、目に見えて茶色くなってゆきます。
こりゃあ、もっても一晩かなぁ…。
ああ、やっぱり、我が家のくちなしを何とか蘇生さえなくては!
「梔子白」の時期は、くちなしの名所へも
それは、この谷中のヒマラヤスギのある場所。
良く見えない?
近づいて撮ってみましょうか?
ほらほら。
くちなしの樹の生垣が、いっせいに花を咲かせております。
これだけあると、種類も豊富。
一重もあるし…。
八重も咲く。
そして、白薔薇みたいな大輪のくちなしまで!
ここの垣根は、私が近所に引っ越してきた14年前からずっとこんな風に咲く。
ちなみに、コレを見つけた勢いで、その日、花屋で買ったのが、わが家のくちなし。
だから、わが家の(今年)花咲かせない梔子の鉢も、今年でもう14年目。
昨年までは、かろうじて元気だったんだがなぁ…。
なんとか蘇生させる方法はないものか?
これから、ちょっと探してみようかと思います。
◆今日は、2015年6月12日/旧暦4月26日/卯月己未の日
◆日の出4時25分 日の入18時57分/月の出1時11分 月の入14時16分