日本一の山富士山のお山開きに合わせ、江戸東京のお富士山=富士塚も今日が開山式。今日だけ登拝可能な富士塚も多数、行かなくちゃっ!/7/1=旧5/16・戊寅

毎年7月1日は富士山の開山式。
富士の裾野に広がる街では、ずいぶんとにぎにぎしく盛大なお山開きの行事が行われるようで、毎年、そちらも興味津々。

しかし、今日は、関東に点在する「小さな富士山」の開山式(をまわるの)で、個人的には、忙しい。(って、天気予報は、関東地方も夕方まで豪雨!?まったくなぁ…)

小さな富士山って? 江戸から伝わる富士塚のことです

毎年7月1日は、江戸東京のお富士さん=富士塚のお山開きでもあるのです。

…って、富士塚ってご存知ですか?
たとえば、こんなものです。

下谷坂本富士

台東区下谷の小野照崎神社にある「下谷坂本富士」

江戸時代に本物の溶岩を運んできて作られたとされる富士塚で、国指定重要有形民俗文化財。
普段は、フェンスでがっちり閉じられていますが、6月30日、7月1日のみは、登拝可能なんですねぇ~♪♪

となれば登らなければ、損です。

途中、二合目、三合目という石柱があったり、こんな祠があったりして、小さいながらも臨場感満点!

下谷坂本富士の祠

登ってふもとを見渡せば…。

富士塚 頂上から

湧き上がる高揚感と感動。

富士塚は、江戸の町で巻き起こった「富士信仰」のシンボルで、リアル富士登拝が難しかった時代に、ここに登ってお参りすれば、富士山登拝のご利益ありというものでもあった。

だからこその、この凝りようなんでしょうか?
私としては、そんなものを大真面目に作ってしまう江戸人のセンスと実行力が好き。
もうね、見習いたいとすら思います。

富士塚のスタイルはいろいろ。

富士塚は、下谷坂本富士のように、ゴツゴツした本物の富士山の溶岩を積み上げたものから、古墳や丘を富士と見立て、頂上に富士山信仰のよりどころである浅間神社が祀ったものまでそのスタイルもいろいろです。

大きさも千差万別で1~2メートルの小ぶりなものから、実際に人が登れるものまで各種。

ちなみに、我がご近所にそびえる駒込富士は、古墳に浅間神社をまつったスタイル。

駒込富士

やや大きすぎて全体を撮影するのがやや不可能ですみません。

駒込富士の特徴は、小さな祠や神像にまじって、各所に配された不思議な模様。

まといの模様

よーく見れば、纏の模様ですか?

富士塚の管理や維持は、近隣の仲間で「富士講」を組織しそこで担って来たものですが、駒込富士富士講社のメンバーは、かつて、とび職の方や、やっちゃば(野菜市場)で働く人が数多かったとか。
その名残でこんな威勢のいい意匠になったんだそうです。

例年、駒込富士⇒下谷坂本富士という登拝コースですが…。

多くの富士塚では、6月30日=前夜祭、7月1日=開山式という段取りで、個人的には、そこに併せて、昨日は、ご近所の駒込富士をお参り。

前夜祭の神事である華やかな万灯が巡り⇒富士塚の急な石段をいっきに駆け上がるのを眺め…。

万灯

今日は、下谷坂本富士を登拝というのがいつものスケジュールなんですが…うーん、今年は、ほかの富士塚もお参りしようか?
…とにわか好奇心がわき出でる(笑)。

富士塚には「江戸七富士」と呼ばれるものがあるらしく…。

品川富士(品川神社境内)
千駄ヶ谷富士(鳩森八幡神社境内)
下谷坂本富士(小野照崎神社境内)
江古田富士(茅原浅間神社境内)←リンク先の下の方にあります。
十条富士(富士神社境内)
音羽富士(護國寺境内)
高松富士(富士浅間神社境内)←リンク先は長崎富士になってますが、おそらくここではないかと…。
(すべて、こちらの富士塚一覧のサイトからリンクさせていただきました。)
…の七つがそれ。
となれば廻ってみたくなるのが、心情でして、ふーむ、今年はやはり重要有形民俗文化財指定の江古田富士にしようかな!

空模様はどうだろう?

◆今日は、2015年7月1日/旧暦5月16日/皐月戊寅の日
◆日の出4時28分 日の入19時01分/月の出18時02分 月の入3時35分