今日は敬老の日なんで、平安時代から伝わるアンチエイジングの話を…ってちょっと嘘(笑)。カワイイ菊の話/旧暦8/9・庚子・上弦

このパフパフかわいいもの、何に使うか知ってます?

これは、重陽の節句の古式ゆかしい行事「菊被綿(きくきせわた)」に使う「被綿(きせわた)」。

菊被綿

このパフパフ可愛いものが活躍するのは9月8月の夕暮れごろから。

神職と巫女さんたちが、この「被綿」を、菊の花にそっとのせる神事が厳かに行われます。
赤い花には白、黄に赤、白に黄色のがのせられ…とううか、きせられるから「菊被綿」。

そして、そのまま一晩。

重陽の節供の日の早朝、首尾よく露を含んだ真綿ができて、それを神前へ献供するんだそうです。

これが、平安時代に行われていた「菊被綿」の一連の行事。

杉並の大宮八幡宮では、
この行事が、平成の世でもしっかり再現!

神前に供えられたものとは別に、「菊被綿」状態になった菊たちのカワイイ姿を見ることができます。

ほらほらこんな風なね。

菊被綿をかぶった菊

平安時代の宮中では、この菊被綿を、肌にパフパフやって若さを保とうとしたそうですよ。
早朝の露と不老長寿の象徴である菊の香。

ふーむ。
やっぱ、アンチエイジングの道具じゃあないの?
…ってコトで、この記事のタイトルはそうなった次第。

あながち、ウソでもないかもね。

「菊被綿」は、不老長寿を願って、重陽の節供に行われる行事

…なんだけど、「平安朝アンチエイジング」だっ!とある年、思っちゃったもんだから、9月9日の重陽の節供よりも、敬老の日にピン!と思い出すようになった。

実際、「菊被綿」が展示されている期間も結構長く、毎年9月9日から23日まで。

コレって、こんなにかわいいものであるにもかかわらず、平成の世では案外稀な行事みたい。

期間は、まだあと2日。
実は、私、お彼岸帰省なもんで、今年は、このカワイイパフパフを見に行くことはできませんが、東京にいらっしゃる方よろしかったらってコトで、ここに紹介させていただいた次第です。

大宮八幡宮は、風情ある神域の森といった場所

いちばん近い駅は、京王・井の頭線「西永福駅」ですが、それでも駅前⇒住宅街をちょっと迷って徒歩10分ぐらい?

やーっと鳥居が見えたっ!

大宮八幡宮のとりい

ってところから、かなり広大な神様の森が広がっています。

暑い日々にも風が通って…。
大宮八幡宮 境内

東京にこんな場所?とちょっと驚き。

そのまま、しばし離れがたくなるような場所でもあります。⇒大宮八幡宮のサイト

◆今日は、2015年9月21日/旧暦8月9日/葉月庚子の日/上弦の月
◆日の出5時27分 日の入17時41分/月の出12時17分 月の入22時47分