七十二候「鴻雁来」に入った10月初旬以来、
空を眺めて暮らしてますが、雁はいまだみつからず。
しかし、杜鵑(ほととぎす)は、いましたっ!
どこに?
私の足元に。
まあ、鳥じゃあないんですけどね。
空を見上げるのにふと疲れて、下をむいたら、そこに杜鵑草(ほととぎす)が咲いていました。
鳥と花の名前が同じなのは、模様が同じだからみたい
情報ソースは、植物学者・牧野富太郎センセイなんですが、その著作で、この花の名の由来をそう言っています。
「和名ハ杜鵑草ノ意、花蓋片ノ斑点ヲほととぎすノ胸班二比シテ此名ヲ呼ビシナリ」(『牧野植物図鑑』)
鳥の杜鵑(ほととぎす)には胸に斑点の模様があって、それがこの花の模様と似ている⇒で、杜鵑草(ほととぎす)。
といわれましても、実は、鳥の方は雁と同じく、最近は、とんと見ないので確認しようがありません。
山方面に行けば、けっこうおなじみの声で鳴いています…いや、もちろん鳥の方。
こんな感じ。
ねっ、知ってるでしょ。
鳥の姿も見られますね。
だけど、胸の斑点模様が杜鵑草(ほととぎす)に似てる?
良く見えないか。
植物の杜鵑草(ほととぎす)に話を戻して…。
この花、けっこう豪華な佇まいのくせに、道端に雑草さながらに生えているのが不思議。
といっても、民家の庭から顔を出すとか、街路樹の根元にどなたかが勝手に植えた感じが濃厚…なんですけどね。
なので、つぼみの頃から…
ちなみに私はこのつぼみがかなり好き。
ちょっと触ってみたら、ビロードみたいな肌触りです。
少しずつ花も咲き始めまして…。
つぼみと花が混合しているのは、造形的にステキと思う。
そして花は…。
モダンに見えて、着物の柄にしたほうが品がいいかも。
言ってみれば、使いこなすには、難しそうな柄。
…って、使いこなすきになるなよなあ。と花に突っ込まれそうですが。
実は、英名の「がまガエルのユリ」が効いてるネーミングだわぁ。
品があるとか、使いこなすに難しいとか言ってるニッポンジン(←主に私)を欺くようなこのネーミング。
この点々が、ガマのいぼにみえるんですかね?
まあ、私たち日本人だって「へくそかずら」だとか「おおいぬふぐり」とか。
かなりかわいらしい花を捕まえ、どぎついセンスを発揮しているわけですから、大きなコトは言えないんですが(笑)。
そして、花に向かって、こんな名前を付けたのは誰!とか考えていると、
なんか、もう、すごーくおおらかな気分になっちゃうんですね。
いかがでしょうか?
◆今日は、2015年11月1日/旧暦9月20日/長月辛巳の日
◆日の出6時02分 日の入16時47分/月の出21時12分 月の入10時32分