七十二候は「桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)」に。花とか言ってますが、実を結ぶ頃だそうです。どっちにしても近場に桐の樹はなく。代わりにこの花。/7/23=旧6/20・丙午

季節の暦・七十二候は、二十四節気「大暑」とともに「桐始結花」に入りました(7月22日~27日)。

そのまま素直に「きり はじめて はなをむすぶ」と読みますが、意味は、「実が生り始めるころ」
開花のころなら「桐始花」となるだろうから、「結」という文字一文字で、意味を違えたってことですね。

実際、花は初夏(4~5月)で、いまごろはほんとに桐の実が実ってる…らしい。
らしいってのは、実は、今年も桐の花も実も、本物を見ることができてないからでして…ああ。

だってさぁ。
小石川植物園にも頼みの綱の皇居東外苑にも、桐の樹…ないんですよねぇ。

ってことで…。

今いちばん目にする紫の花を!
「山保呂師(やまほろし)」ですっ!

紫の花でお茶濁しです。(←やけくそ)

ホントは、実を結ぶモノを探すってのもありだけど、そう思って近所をぐるり回ってきたらこの花がいちばん元気に咲いていたってことで、まあいいかっ。

山保呂師

ああ、こうして近くで見ると涼しげですねぇ。
ほろほろと頼りなさげなたたずまいも、なんかいいわぁ~。

いやとんでもないっすっ!

楚々として、頼りなさげで…見えるけど、それは単なる見掛け倒し。
実は、暑さにも渇きにも強く、虫にすら強い、タフすぎる花。
だから、ひと夏でどんどん大きくなって、ほかの植物を駆逐までする…らしい?

山保呂師

ってことで、「山保呂師」が咲くいている場所は、こんな風にあたり一面ってシーンだらけです。
まあ、真夏にめっぽう強い花なんて所詮そんなもんです。

そして、梅雨⇒真夏⇒残暑⇒秋口と咲き続け、下手をする初夏から咲いてる早咲きとか、10月ごろまで何食わぬ顔して咲いてるって場合も大ありです。
…ふーむ。
だから、いつものように勝手七十二候のアイテムにするのもなし。
だってなぁ、季節の目安にはならないもん。

付録:ところで…。

この花、なんだか似てません?

わるなすび

この花も、こんなに可憐な顔して、いちど登場したら駆除が困難な花。
ってことで、「悪茄子(わるなすび)」なんて名前がついております。

そして、夏にどんどん収穫される茄子の花。

茄子の花

みんな茄子科の植物にして、かわいい花をつけますが、ただひたすらに侮れない丈夫で繁殖力の強い種です。

ってことで、夏場の紫の花といえば、高貴な色とか、涼し気とかいう前に、「丈夫」とか「元気」とか、なんかエネルギッシュなイメージがわくのは、わたしだけでしょうか?

とか言ってないで、やっぱ桐の花も実も見とかなきゃね。
ということで、今日は、桐の実のありそうな場所にはるばる訪ねていこうかな…と思ってはいます。

暑くならなければね。

◆今日は、2016年7月23日/旧暦6月20日/水無月丙午の日/月齢18.7日
◆日の出4時42分 日の入18時52分/月の出21時01分 月の入7時50分