窓からの日の出と、富士見坂の富士。
これが、我が家がこの街にある二大バリューだった日々。
それが数年前に相次いで、奪われて、もう引っ越したろかぁ!
…と思いつつ、まだぐずぐずと同じ場所に住んでいる。
ときどき気まぐれに富士見坂を登って、坂の頂上で振り向いて…ああ、がっくし。
が、おおっ!
黄色いラッパ花が復活してるっ!
思えば、この花も、ある年から一斉に街から消えた…ような気がする。
なんて思いつつ、ラッパを下から覗いてお久しぶりぃ~!
この花の本名は「木立朝鮮朝顔」。
ですが、私たち家族内では「オトウサンの花」と呼んでいる。
亡き父が病床から花の開花を楽しみにしつつも見ること叶わず亡くなったその日。
あまりにも見事にいっせいに黄色い花が咲いて、きっとお父さんが咲かせて逝ったね…と誰も疑わずに思ったもんで、その日以来の呼び名。
思えば、「日の出」、「富士山」とともに、「オトウサンの花」まで、ささやかながら大切なものを一斉に無くしていたんだなぁ。
…なんて少し感傷的になるのは、やはり暑さ寒さも彼岸までの「秋彼岸」に入って、涼しさが「心地よい寂しさ」を運んでくれてるのかもしれません。
台風来襲がとどまらなくて、心地よいかどうか…とも思うけどね。
涼しくはなった。
あれれ?足跡?これはなに?
ふと見れば、「木立朝鮮朝顔」のちょうど真下に不思議な足跡。
なになに?
ここに立って、この足跡の主は何を観る?
ちらっと見える富士山だそうです。
坂を登って、日暮里方面へ左折、すぐのところに貼られていたポスターが教えてくれた。
ふーむそうなんだぁ。
しかし、台風来襲がとまらず、雨だったりよくても曇りの日が続く今年は、まだそうやすやすと富士山の姿を拝むことは難しいみたい。
ちなみに、「木立朝鮮朝顔」の開花は、年に数回。
私が知る限りでは、6月とお彼岸前後のいまごろと、あとは11月上旬。
ふーむ。
それなら、空気が冬めいて乾燥し澄んでくる11月に、また。
黄色いラッパとともに富士山をちらりっ!
ココロの隅にメモしつつ、今日はこれから秋彼岸帰省です。
◆今日は、2016年9月21日/旧暦8月21日/葉月丙午の日/月齢19.7日
◆日の出5時28分 日の入17時40分/月の出21時04分 月の入10時04分