『雑草ノオト』の「葛の章」のちょっと面白話。
えーっと、今日は、柳宋民センセイの『柳宗民の雑草ノオト』 (ちくま学芸文庫)に書かれている<秋の七草の寄せ植え>のエピソードから。
あるとき、宋民センセイのもとに秋の七草の寄せ植え作りの依頼があって
⇒検討。
しかし…。
<ほかの6種は小型種であったり、小作りにして使えるが、はたと困ったのは葛である。これだけは、どうにも小作りにして花を咲かせることができそうもない。>
…ってそうだよねぇ。
葛って、全景でとらえるとこんなだもん。
で、断念することになったのだとか。
うーん、寄せ植えあったらいいなと思う口だから、面白くもないんか?
秋の七草寄せ植えならずの犯人、葛の花も咲きましたっ!
というより、いつもは向島百花園にて鑑賞の運びなんですが、どうもうまく遭遇できず。
やっと花に遭えたのは、お彼岸帰省の東北の街。
いっけん草むらじゃないの?という中をのぞいてみると…。
ちゃんと咲いてます、葛の花。
仮に葛が草とは思えぬほどに巨大化しなかったとしても、他の秋の七草とは、一線を画しそうな立派さです。
他の6草は、繊細とかたおやかとか、それこそカワイイとか、そんな形容がお似合いでしょ?
しかし、葛の花ひとつが、剛健で丈夫そうな花。
個人的には、この、ずうずうしいぐらいの生命力が、秋の七草の中でいちばん好きな理由だったりするんですけどねぇ。
おっ!葛の実までなってる?
場所によっては、もうずっと前に花咲いてたみたいね。
ってことで、今日は葛花に見送られれて帰京。
秋の七草は、あとひとつ残った「萩の花」は、東京にて観察の運びとなりました。
…っていうか、秋の七草の花の時期、幅がありすぎ。
そもそも、寄せ植えしたって、一度に花がさかないかもね。
◆今日は、2016年9月26日/旧暦8月26日/葉月辛亥の日/月齢24.7日
◆日の出5時32分 日の入17時32分/月の出0時44分 月の入14時44分
↓七草探しに、この本は必携。