本格的に寒くなって、やっとこの花の開花です。
…って?
八手(やつで)の花です。
天狗のうちわに見立てられるほどに大きく立派な葉っぱのほうは誰もが知っているんですが。
「八手(やつで)の花」と言ったら、花好きの友人たちも「???」。
ふふふっ、あんがい知らないんだねぇ。
で、これが花だと教えてあげれば、ああ、これかぁ。
みんな視界には入っているけど見過ごしている?
あるいは、無意識に葉っぱの延長かと思ってる?
っていうか、よく見りゃ、まだこの写真はつぼみの状態みたいです。
八手の花は、観察が楽しく。
そして美しい造形美。
八手は、民家の庭の定番木のひとつ。
丈夫なせいもあるのか、日陰の…しかもお手洗いの真向かいとかに植えられていたりして、やっぱり見過ごしがち。
だけど、庭に植えてあるなら観察をおすすめ。
まずは初秋から晩秋にむけて葉っぱの間から遠慮がちに。
これが花咲く合図。
それがぐんぐん大きく伸びて…。
そして咲く?
とにかく、よーく見れば造形が面白く、美しく。
実は、この花。
ひとつの花が雄花になったり雌花になったり。
そうなんですよねぇ。
造形もさることながら、咲き様もユニーク。
まず最初は、「雄花の期間」。
向かって右側で開花が始まってますよっ!
ふーむ、近くで見れば、小さいながらも花らしいカタチ。
実は、これが八手の花の咲きはじめ。
雄花はおしべも花びらも散らし、そののちめしべが成長。
今度は「雌花の期間」です。
花びらはないけど、これも開花?
中央の雌蕊がすくすく育ち、花の先っちょを触ってなめてみるとほんのり甘い味がします。
雄花・雌花が時間差で咲いて…。
冬始まりの今頃が、いろいろな過程が楽しめるチャンス!
ひっそり目立たず咲いていたはずなのに、この花のことを知れば知るほど、咲く時期が楽しみで、まあ冬もいいかな。
…と、寒さやどんよりした暗さも(←冬の嫌いな部分)水に流してみたりします。
ホントは、青空を背景に眺めたいんですがねぇ。
寒い冬は、せめて、花々が映えるからり青空になってほしいものです。
◆今日は、2016年12月1日/旧暦11月3日/霜月丁巳の日/月齢1.6日
◆日の出6時32分 日の入16時28分/月の出7時36分 月の入18時00分