今日は、浅草寺・観音様のご縁日。
そして初観音です。
毎月18日は、観音様のご縁日でそれに併せた行事も豊富。
ってことで、昨年もずいぶんあしげくお参りに通うことに。
今年もたぶん、同じ繰り返しとなりそうな予感がしますが、ことに本日ははずせません。
暮れ行く浅草寺の初観音。
今年の今日も、夕暮れまじかにいそいそと出かける。
ああ、でも今年は五重塔は修復中なんだよねぇ。
なんか、ちょっとつまらないなぁ。
法被姿のいなせな背中を眺め、今年もかっこいいねぇ…。
と思いつつ、ココロは、これからやってくる、あるものをいまいまかと待っている。
初観音の夕暮れ時には、浅草寺に鬼が出る。
人々は、その鬼たちを待っているんです。
視線は、毎年鬼たちが出現するある一か所をじっとみつめ、待っている。
あっ!きたぞ!
鬼が来た!来たぞっ!
さあさ、これからが油断ならない。
ってのも、待ってた人たちが、こぞって鬼を追いかけるんです!
初めての方お気をつけて!
鬼は、本堂の大階段を下り、大香炉を周り、宝蔵門を周り、疾風のように境内を走りぬけます。
そして、その背後をカメラやスマホをもった集団が追う。
写真撮るすきを見て、ちゃっかり松明の燃えがらも拾う。
鬼たちが落とす燃えがら=火除け、厄除けのお守りなんで、そこも抜かりがあっちゃならないってわけです。
…っていうか、冷静に考えると笑っちゃう光景。
実際、私自身は、もうこのあたりで妙なるハイテンションに襲われて、気づけば笑って鬼を追っていたりする。
…あきらかに変です。
初観音の行事は「亡者送り」。
これは、施餓鬼作法にのっとって、悪霊を鎮める行事だとか。
施餓鬼は、無縁仏ゆえに餓鬼道に落ちてしまった亡者のこと。
それをこのようにして鬼に送らせ供養する?
ああ、もう少し先の節分の行事みたいですね。
実際、浅草寺では、節分の日に行われるのと同様に、これを「追儺の儀式」として位置づけているようです。
さて、亡者を送った鬼の写真をもう一枚。
今宵の「亡者送り」の主人公はこんな鬼。
そういえば、春迎えの行事には、必ず恐ろしき姿のモノが登場。
冬から春の境を乗り越えるには、このぐらいインパクトのあるものにしか祓えない大きな滞りがあるんだろうねぇ。
実際、「亡者送り」のハイテンションからハッと気づいたあとは、すっきり。
何か、不要なものがごっそり無くなった感じがするのは確かです。
◆今日は、2017年1月18日/旧暦12月21日/師走乙巳の日/月齢19.8日
◆日の出6時49分 日の入16時54分/月の出22時53分 月の入10時19分