初午祭の可愛い火防せの凧!

江戸東京・王子稲荷の「火防せの凧」

お稲荷さんで「火防せ」のご利益といえば、北区・王子稲荷の初午祭で授与される凧が、ことのほか人気モノです。

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境内では、初午祭を含めた2月の午の日には、都内では珍しい凧市が立ち、さらに奥の社務所では、写真のような「火防の凧」のお守り(初穂料1200円)が授与されます。

紙に奴の姿を印刷し、それを切り抜いて竹ヒゴの枠に貼っただけという簡単なつくりのものですが、奴さんの恍けた表情や印刷の素朴な色合いが魅力的なデザイン。
華美にせずとも魅力を放つ、江戸をルーツとする職人のセンスがそこはかとなく感じられます。

火災都市であった江戸。
街は、木と紙でできた家々が密集して成り立ち。ひとたび火の手が上がれば、2月の大風がそれを煽り、火勢はどんどん強くなる。
風を切って空を泳ぐ凧には、そんな風を断ち切り、延焼を防いでくれるとの願いがこめられました。
さらに、加えて2月午の日に稲荷に参れば、「火事が隣で居なり」と、居なり=稲荷の語呂合わせまで飛び出して、なんともそれはそれで、また江戸人らしい信心の仕方です。

お稲荷由来の「火防の凧」はもうひとつ

大晦日に関東中のお狐さまが集まって、王子稲荷神社へ詣でるに際し、晴れ着に着替えた場所といわれる「王子装束稲荷」が王子稲荷のご近所にあって、こちらは初午の日のみ「火防の凧」が授与されます。

この凧は、装束稲荷だけあって着物の意匠(初穂料1000円)。

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中央にいる、着飾った狐が描かれユニークです。

もしも、ふたついただいたならば、今年の防火はさらに万全!

規模の小さい装束稲荷は、初午の日は、街の行事としてにぎわいを見せ、由緒ある王子稲荷は、その参道にさまざまな露店も並び、境内には凧市以外にも見るところ多数。
今日東京にいて、都合がつくなら、ぜひとも足を延ばされることをおススメします。

◎JR王子駅を挟んで、徒歩圏内。
西には王子稲荷(東京都北区岸町1-12-26)東に装束稲荷(北区王子2-30-14)があります。
◎2014年の初午祭は2月4日、二の午/2月16日、三の午/2月28日
※装束稲荷の縁日は、初午祭のみ、三の午に開催されるかは王子神社に問い合わせてみてください!