今日は、2月二回目の午の日、二の午です。
先日ココにご紹介した王子稲荷は、今日も凧市などでにぎわっていることでしょう。
が、二の午は、ぜひ駄洒落を楽しんでいたただきたい。
とんでゆに入る夏のぶし!なのであります。
えんましたの力持だってあります。
えっ?なになに、意味わかんないし。
いや、先走りすぎました(笑)。
これら、みょうちきりんなものは、「地口行灯(じぐちあんどん)」と申します。
かつて、2月の午の日・初午祭には欠かせないモノで、江戸市中のお稲荷さんにはどこでも飾られたのだそうです。
「地口」は、ことわざや歌舞伎役者のセリフなどを語呂合わせでもじったコトバで、江戸人特有の言葉遊び。
今で言えば、まあ、駄洒落…ですね。
だから、「とんでゆに入る夏のぶし」は、「飛んで火にいる夏の虫」、「えんましたの力持」は、「縁の下の力持ち」のもじりです。
「地口行灯」は、その駄洒落を説明するようなユーモラスな絵を描き、箱行灯の柄にしたものです。
2月の午の日には、全国津々浦々のお稲荷さんで、さまざまな祝い方がされますが、この地口行灯は、江戸限定の風物詩。
江戸が東京になり、戦禍をくぐり抜け、経済成長…とかやってるうちに、やめてしまったお稲荷さんも多数なのでしょうが、今でも、ちゃんと「地口行灯」を飾り、午の日を祝う神社があります。
写真は昨年の千束稲荷神社のモノですが、今年もお稲荷さんで駄洒落にぷぷっとひと笑いしに出かけてみたいと思います。
雪の様子次第ではありますが…。
★二月午の日の地口行灯が見られるところ
◎台東区・千束稲荷神社 二の午に実施
◎台東区・吉原神社 一の午に実施
◎本郷・地主五社稲荷大明神 2月19日に実施
◎他にも、あらこんなところで!と、意外にご近所のお稲荷さんで地口行灯を飾り初午祭を祝っている場合もありそうです。二の午の日の前後もちょっと注意してみてください。
それと、歌舞伎座や深川江戸資料館でも、初午祭の地口行灯を見たことがありますが、今はどうなんだろう?
◎浅草寺へ続く仲見世通り交差する「伝法院どおり」の街灯がこの地口行灯をイメージしたデザインになっています。こちらは、いつでも眺めることが可能。
どなたか、あたらしい情報があればコメントいただけますと幸いです。
◆今日は、2014年2月16日/旧暦1月17日/睦月戊午の日
★関連記事
◎初午祭の地口行灯