買いだめもできずに、新年度/旧3/2・壬寅

実は、石橋をたたいても渡れない私。
どうも時流に乗れないというか、TVも雑誌もこぞって煽っておりましたものの、悩んでいるうち買いだめもできずじまい。

そのまま、とうとう、2014年も4月に入ってしまいました。

4月1日といえば?
エイプリルフール!
…といきたいところですが、今年は、消費税増税8%がやってきまして、暢気に嘘つきを楽しんでる気分でもありません。

昨日は、今日が最後の(買いだめ)チャンスと、重い腰を上げ、街へ。
しかし、慌てて購入したのは、便箋ひとつづりだったりします。

いちおう、老舗ブランド鳩居堂の便箋。

鳩居堂便箋

でも、なぜ便箋?

今日は企業や官庁の「新年度」
私も長く会社員生活をやってた身の上でして、なんとなく、4月1日は特別です。

ある時、英語で、4月スタートの会計年度を”Japan Fiscal Year”などと表現されているのを知って、「へぇ~!わざわざ、Japanとつけて表現してるよ!」と軽くびっくり。

このコトから察するに、1年の「お金」カウントの始まりを4月としているのは、日本独特の習慣みたいなんですが、だからこそ、気分はそこに便乗したかったり(笑)。

正月元旦に今年の抱負を思案するのにひき続き、同様な節目の日が4月1日にもあると考えて、シゴトの事を一考する日みたいになっています。
…まあ、私個人の場合ですが。

といっても新年度には、元旦のように年神様もやってきません。
なんとなく頼るよすがもないまま1日が過ぎれば、さらにだらだらこの1年を丸腰で過ごすようでややココロもとない。

元旦目指して手帖とカレンダーを新調するごとく、4月1日の節目には、今年用の新しい便箋を用意するのが、なんとなくの習慣になったというコト。

といっても、コレがリアルに役立っていたのは、会社員時代。

気の張る相手へのお礼状はもちろんこれに。
あまり遭遇したくありませんが、迷惑を掛けた、粗相をした…の類のお詫び状に、この便箋いちばんの出番でもあって、これが非常に功を奏した。

寄らば、900年の老舗のチカラ!です。
つまり、老舗鳩居堂の便箋と封筒は、わが身を守るよすがでもあった。

カジュアルなメールのやりとりが主流になった今は、まあ、単なるお守りみたいなものです(笑)。

老舗・鳩居堂の店頭は、季節限定の華やかな桜の便箋封筒で飾られていますが、あえて定番の鳩の模様の便箋を選びます。
この鳩の模様が、いがいとかわいいんですよねぇ~♡♡

鳩居堂便箋はと

そして、引き出しの取り出しやすいところに封筒、切手と共に置いておきます。

ところで、昔むかしの江戸時代。
4月1日は「不義理の日」といって、義理を欠いている人にお詫びの文を出す日であったのだとか。

日ごろの無沙汰をわびて、近況を訊ねる手紙を書く日。
それなら、新しい紙をわざわざもとめ、墨を磨ってココロ落ち着け、最初の一文を静々と書く…という江戸人もいたかもしれません。

通信手段が膨大に増えた現代の私と、文に飛脚しかなかった江戸人の誰かが、「ここぞというときは、紙に文書く」という一点で結ばれているような気になってきますね。

エプリルフールが日本に紹介されたのは、大正時代。

ヨーロッパの国のように、TVニュースや新聞でジョークニュースを報道して楽しむといったセンスを持ち合わせていない日本人には、「不義理の日」のほうがちょっとあってる気がしますけどね。
…まあ、ネーミングがいまいちですが。

◆今日は、2014年4月1日/旧暦3月2日/弥生壬寅の日