実は、4月5日の「清明」の日より、七十二候は、「玄鳥至」に入っております。
読みは、「つばめきたる」
暖かくなってきたので、ツバメが南のほうから海を渡ってやってくるころです。
で、実際はどうなのか…。
ツバメは、カラスなどの天敵対策として、ヒトが行き来する軒下などに巣をつくるので、東京の都心でもビル街でなければ、巣を見つけるのは、案外たやすい。
で、ココが、毎年、ツバメが巣をつくるご近所の軒下。
ツバメの巣は、泥と枯草をツバメの唾液で固めてつくるそうですが、昨年の巣は、雨風で半分壊れたままだったのが…。
おおっ!
そこを土台に新しく作った痕跡ありですっ!
これを発見したのが、まさに七十二候が「玄鳥至」に入った4月5日。
そして、そばを通るたびに観察しておりましたが、けっきょくツバメには合えずじまいで、今日4月9日はその最後の日。
さて、ツバメはいずこに!
あの燕尾服みたいな(というか、この姿をまねたのが燕尾服でしたっけ?)姿に出会いたいものですが、うーん。
あっ!来ましたっ!
ススイッ!っと空を鋭利な刃物で切るようにやってきました。
と、写真を撮らせてもらったら、また疾風のように飛んでゆき、しばし、あたりを鋭い直線で切りつけるように飛回わっている。
これ、餌をとっている?
実は、ツバメは、飛びながらしか餌をとらないらしく。
ええっ?
都会の空中にそんなに虫がいるんですかね?
これがまた、暖かくなるにつれどんどん増えてくるんだそうです。
それなら、もうどんどんツバメに採っていただきたいです。
おっ!とまったね。
パチリ!
正真正銘、2014年玄鳥至のツバメ。
いい角度からのポーズイング、ありがとう!
さてさて、ツバメが巣を作るとその家には幸福が来るとか、繁盛するとの諺。
だから、ツバメのために軒下に棚まで作り、やってくるのを心待ち風の大家さんもいらっしゃる。
しかし、飛びながらあれこれいたす習性だもんだから、彼らがやってくると、その巣の下は、鳥の糞まみれ。
さらには、子育ての時期に入れば、餌を運ぶ親鳥たちが夢中で飛んでくるのが、びゅんびゅん音がするような勢い。
で、その場を通るのには、ちょっとばかり気をつかったりもします。
毎年スゴイなぁと思うのは、それをものともせず、楽しみにすらしてそうな軒下大家さんのおおらかさです。
なんか、そうゆうことが、この町の魅力を作っているなぁ…とも思います。
さて、同じ七十二候で、ツバメが去るのは9月中旬「玄鳥去(つばめさる)」の頃。
それまで、雛が大きな口を空けて餌を食べたり、巣から飛び立つ練習をしたりとけっこうめくるめく動きがあって面白いものです。
ツバメの巣を見つけたら、ちょっとマメに見上げて観察をおススメ。
ツバメは、日の長さで南へ渡ってゆく時期を決めるそうなので、吹いた風が涼風なことにふと気づき、日暮れの早さにあっと驚く頃、雛も大人になって南の方へ旅たって行く。
って、そんな先のコト(笑)。
でも案外すぐなんだよねぇ。
短い付き合いですが、それまでどうぞよろしくね!
◆今日は、2014年4月9日/旧暦3月10日/弥生庚戌の日