七十二候は、5月31日から今日までが「麦秋至」。
読みは、「むぎのときいたる」となります。
日本の麦の産地は、北海道、北関東と、佐賀県をはじめとした九州北部あたり。
…なんだそうだけど、実は、その麦が実るところを私は見たコトがありません。
住まいは東京、実家は福島で、今ごろだって、時々、北関東の田園地帯を新幹線で通過しますが、麦…覚えがありません。
今なら、田植えをしたばかりの早苗田が美しい季節という印象。
なので、七十二候で、ああ、今は「麦秋至」の季節なんだなぁと、畑一面が黄金色の様子を想像するばかりです。
しかも、その麦畑は、小津安二郎作「麦秋」のエンディングがもとになっている。
奈良(映画では大和と言っている)の、麦畑をぬって、花嫁行列が行くシーン。
…モノクロですから、色は、本気で想像の産物です。
今どき実るものは、麦ばかりではありません。
今ごろの麦の実りも「秋」で表現するほどだから、実りの時期=秋と思いがちですが、梅雨のやってくるちょっと前のこの時期だって「百穀百果」の収穫の時。
普通のスーパーには、青梅、新生姜、らっきょうと、旬を迎えて並んでおります。
そして、少し遅れて、七十二候「梅子黄(うめのみきばむ)」(6/16~ 6/20)の前には、ホントに熟れて黄色くなった梅の実も並ぶ。
いつもは、青梅を買って、梅ジュースを仕込むのみですが、今年は、ふらふらっと「らっきょう」を買ってしまいました。
しかも、根っこつき。
夏のカレーライスには、福神漬けもいいけど、酢漬けのらっきょうを細かく刻んで添えるのがちょっと好き。
いつかは、自分で作ってみたいなとは思っていました。
が、売られているのは、最低でも1Kg。
ちょっと多過ぎなんだよなぁ~とうらぶれてたら、なんと、近所の八百屋さんで500gなんてのが登場!
(って、いままで気づかなかったのかも、あとで、スーパーにいったら同じく500gバージョンがありました。ついでに、そこにあったらっきょう漬けの作り方の紙をGet!)
ちなみに、こうゆう初めてのモノは、八百屋さんで購入するのをちょっとおススメ。
お会計の時にでも、「今年はじめてらっきょうを漬けるんですよね…」ぐらいのことを言えば、ぜったいいろいろ教えてくれます。
今回の八百屋さんの教えは、以下2点。
「帰ったら、すぐに、根っことアタマの部分落としてね。あっという間に芽がでて美味しくなくなるからね」
「らっきょうは、まだ生きがいいから、笊でガラガラ洗うと、勝手に皮がむけるから」
もちろん素直に、自宅に着くやいなや、包丁を取出し、上下を地道にカット&カットです。
漬物として売られているらっきょうの形状になりました。
そして、ざるに入れて、流水で洗う。
確かに、これだけで皮はきれいに剥けました。
スーパーからもらった紙には、「皮を剥き、上下を落としよく洗い」とありますが、こっちのやり方のほうが、ぜったいに簡単。
侮れません、八百屋のオジサマ。
その後の作り方も、スーパーの紙だけだと心もとないのでネットで検索
こちらがいちばんシンプルでおススメ→鳥取特産砂丘らっきょうのページ(ずーっと下の方にある「かんたん漬け」の方法を参考にしました)
1.洗ったらっきょうには、2%の塩を振り(1kgに対し20gとあるので、500gの我がらっきょうは10g)一晩放置
2.この間に甘酢をつくる。
水70ml+砂糖120gを(参考にしたサイトは、1kgのらっきょうの対する量。500gなんで、半分の量を切りよい数字に)、火にかけて砂糖を溶かし→冷ます→米酢170mlと種を取って小口ぎりにした唐辛子を投入。
各5g&5mlずつ切り捨てましたが、らっきょうのほうもアタマと根っこを落として少し量が減っているので、まあ、こんなもんでしょう。
ちなみに、らっきょう漬け用の酢も売ってましたが、成分表示をみたら、穀物酢と砂糖が主成分、あとは、昆布エキスやら、その他添加物なんで、なあんだコレって、すし酢じゃん。
ということで、自分で作ることにしました。
砂糖といったら、私の家にはてんさい糖しかないのでそれを使用。
やや薄茶色のらっきょう漬けができることには疑う余地はないでしょうね。
3.さあ、あとは一気ですっ!
・塩を振って放置しておいたらっきょうは、水洗いして塩を流す
・ざるで水切り
・大鍋に、たっぷり沸かした湯にざるごとらっきょうを浸して、約10秒
・煮沸消毒をした瓶にいれ
・甘酢を注ぐ。
ふーっ。
そして、またしばし放置です。
ちなみに、ビンの煮沸消毒は、らっきょうを浸したお湯を使用。
それでいいのかどうかは不明ですが…。
こうして2週間後ぐらいには食べられるのだとか。
6月6日は、らっきょうの日
ちなみに、ネットで作り方を探すうちに知ったのですが、明日6月6日はらっきょうの日なんだそうですよ。
・「六」という文字が、らっきょうが土の中でじっくりと成長していく姿をイメージさせる。
・数字の「6」がらっきょうの姿に似ている。
・旬の時期にちかい。
…が、制定の理由。
うーん、旬である以外は、ちょっと無理がありそうな…。
ということで、らっきょう漬けがうまくいけば、「麦秋至」の日々は、私にとって、毎年らっきょうを仕込む時期になりそうです。
さしずめ、私の七十二候は「辣韭秋至(らっきょうのときいたる)」
◆今日は、2014年6月5日/旧暦5月8日/皐月丁未の日/本日関東地方も東北地方も梅雨に突入いたしました