立秋からも、あっという間に日にちがたって、七十二候は、末候「蒙霧升降」(8月17日~ 8月22日)。
「ふかききりまとう」と読みますが、「蒙霧(ふかきり)」とは、身の回りにまとわりつくように立つ濃霧のコトを言います。
ちなみに、春先の七十二候に「霞始靆(かすみはじめてたなびく)」(2月24日~28日)というのがありましたが、霞も霧も細かな水滴が空中に浮かぶことで、視界がぼんやりする気象現象。
科学的には同じ現象を、日本人は、春は「霞」。
秋は「霧」と呼び分ける。
ステキだと思います。
山沿いの街、高原の朝夕などは、もう深い霧が見られるコロ。
確かに、同じ現象でも、霞といえばホンワカ暖かなイメージ。
霧は、やっと一息つける涼しいイメージを醸します。
一息つきに山方面へ
といっても、下界は、まだまだ残暑厳しく、霧たちこめる朝夕などはまだまだ先の先といった感じ。
早朝から、なぜかカンカン照りで、安眠妨害される始末です。
蒙霧升降(ふかききりまとう)を感じたいなら、深い森を眼下におさめながら、高いところへ登って、登って…。
登る先は、山形は米沢市からほど近い天元台高原。
ほら、奥羽の山並みは、すっかり霧に覆われて、幽玄な光景を見せています。
秋は、山のほうには、ひっそりとやってきています。
吾妻山の登山口でもある天元台高原は、標高1,300m。
といっても、体感温度は、下界とそう変わらず…なんですが、もう秋の虫たちがやってきていました。
コレは、黄金の稲穂に群がるはずのイナゴ?
とんぼなんかは、もううるさいほどに飛んでいます。
ああ、夏も終わるんですねぇ…と、ここに来て初めて実感。
とすれば、リフトで登るこんなスロープも、けっこうすぐに、白く雪に覆われる日々が来ます。
高原へ出向いた、夏休みの一日。
暑い暑い、脱水だ!熱中症だ!と、酷暑の夏に振り回されるうち、秋がひっそりとやってきていました。
ああ、もっと、ちゃんと夏を楽しむべきだったなぁ…と、ゆく夏を惜しむのは、思えばいつも「蒙霧升降」の頃。
まったくもって、成長がない私です。
夏よゴメンm(__)m。
◆今日は、2014年8月21日/旧暦7月26日/文月甲子の日