江戸・深川の鉄瓶長屋を舞台に、ちょっといいかげんな同心・井筒平四郎が、いい塩梅の働きで立ち回る。
そのやや気が抜けた感じが好きだった、江戸時代ミステリー『ぼんくら上』は、2000年の発売と同時に飛びつくように買って読み。
もちろん、続編『日暮らし 上』『おまえさん(上)』も、同じように読了。
そんな古い本をいまごろ書棚の奥から持ち出してきて再読。
(いや、再再読?っていうか、こうゆう本を後生大事にとってあるから、我が書棚はカオスなのよ)
そんなことをしているのは、今ごろTVドラマになっているからに他ならない。
…というより、その同心・井筒平四郎の役を、岸谷五郎が好演。
もう、珍しいぐらいのぴったりのキャスティングゆえ、物語のほうの井筒平四郎に岸谷五郎の演ずる井筒平四郎をイメージしつつ読みたくなってしまったのである(笑)。
私と言えば、TVより本が大事派。
なので、こうゆう現象はかなりそうとう珍しいけど、案の上、何度も読み古した感のある物語が、新鮮!
特に、ミステリーは、謎解きを追うあまり、初回は、細かいところを捨てて読みがちで、何度目かの読書となれば、その部分にも気を配って読めるからちょっとオトクでもある。
さらには、NHKドラマゆえの、凝った大道具に持ち道具。
それを見ながらの読書は、活字を読んで、想像するしかなかった大好きな江戸時代の長屋生活を、実写で見ているような面白さ。
こんな物語の読み方も、けっこうオツなものである。
ちなみに、10月からのTVドラマは、好みのモノがこの『ぼんくら』以外皆無。
(いつも夢中になる朝ドラもまだ面白さの域に達していないし、楽しみにしていたクドカン作『ごめんね青春』だかも、うーん、面白いんだけろうれど、好みじゃないのよ。)
っーことで、TVに時間をとられることなく、リアルタイムのドラマ→本で復習→背景メインでドラマ再視聴などを楽しんでおります。
ドラマは見てても、原作未読の方...それは、あまりにもったいない。文庫もあるので併読(っていうのかな?この場合)をおススメ。
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