七十二候は、「楓蔦黄」の季節に入っております。(11月2日~11月6日)
読みは、「もみじ つた きばむ」で、「楓や蔦が色ずく頃がやってきました」という意味です。
…ってなぁ、まだ、東京では、もみじも、いちょうも、紅葉が美しい木々は青々しているよ。
と思ったら、しっかり色づいているのがありました。
つい最近まで深く青く壁を覆っていた、蔦が、いい感じに赤く染まっておりましたよ!
今年は、残暑もそうつらくはなかった代わりに、10月下旬まで、薄い長そで1枚で過ごせる日が多かった東京地方。
それがハッと気づけば、木々は少しずつ色づきはじめておりました。
駅の観光ポスターも、いつのまにやら、紅葉狩りを売りにしております。
もしや、ぼんやりしていたのは私だけ?
気分を、秋の紅葉モードにギアチェンジしましょう!
…って、世間は、紅葉シーズンを待ち望む気分一色に突入しているみたいですが、とりあえず、その「紅葉」というコトバ。
大くくりでは、秋に葉が色ずくことをさしますが、少し細かく見れば「紅葉」=「葉が赤色に染まること」。
文字を見れば一目瞭然ですよね。
なので...。
黄色に染まる=「黄葉(こうようあるいは、おうよう)」
褐色になるのを「褐葉(かつよう)」
正しくはこうなんですって。
しかし、それが、ほぼ一斉に色ずくもので、これらをみな「紅葉」と言ってしまってますね。
なんで、黄色や褐色ではなくて、赤が選ばれたんだろう…と、そういえば、毎年思うのですが、すぐ忘れてまた1年。
今年は、ちょっと追及してみようかと思います。
が、そうゆうことで、今日はまだその理由はわかりません(笑)。
紅葉は「楓(かえで)」の別称、「もみじ」とも読む。
だから、紅葉前線は「こうようぜんせん」、紅葉狩りは「もみじがり」…と、ややめんどうです。
といっても、こうゆう読み替えこそが日本的で面白いと思うのですけどね。
ところで、「紅葉」=「もみじ」と呼ぶからには、「楓(かえで)」は秋の木々の色づきを代表する樹木という見方もできる。
なのに、七十二候の「楓蔦黄」は、黄色の文字を使ってるんでしょうね。
楓(かえで)も蔦(つた)も、赤く色づく種なんですけどねぇ。
ああ、蔦は黄色もあるかしら?
とにかく不思議です。
美しければ呼び方などは、二の次なんで、まあいいですか。
晩秋の山々は、もう見事な紅葉のグラデーションでしょうか?
一方、まだ、ときどき暑さが顔を出す今年の東京地方といえば、色づきは、まだほんのり。
偶然見つけたこの蔦のみが赤いみたいです。
「楓蔦黄」は、秋の最後の二十四節気「霜降」のさらに最後の季節であって、これを過ぎてしまえばもう「立冬」。
冬の声を聴き始めれば、蔦の次は、民家の庭の楓。
そして、いよいよ、街路樹の銀杏が、黄色になるまではあっという間かもしれません。
そして、個人的に楽しみなのは、草も低い木々の葉も紅葉した「草紅葉(くさもみじ)」。
こんな空き地にわざわざサクサクと足を踏み込んで楽しむ頃は、もう年の瀬の口が見えています。
何度も言うけど、ああ、早い早い。
◆今日は、2014年11月4日/旧暦 閏9月12日/長月己卯の日
◆日の出 6時06分 日の入16時43分/月の出15時41分 月の入 3時53分