明日は二の酉。ってことで、酉の市縁起物集で予習しましょう!/11/21=旧 閏9/29・丙申

明日は、11月2回目の酉の日、二の酉です。

と言うことで、明日に向けて酉の市の縁起物の予習なども一興かと。

もちろん、あの露店に並ぶ、華やかで高価な「縁起熊手」のコトは、もう言わずもがな。
説明不要。

そんなものより、もっとシックでステキな、もしかしたらまだ知らないヒトも多いかもしれない(…そんなことないかな?)モノを一挙に予習してしまいましょう。
明日は、それを目当てにいずれの大鳥神社に参拝するか選ぶってのも楽しいかもよ!

神社ごとに違う熊手守

私は、酉の市の日のみにしか授与いただけない、「熊手守り」、通称「かっこめ」と呼ばれているのその意匠(デザイン)に惹かれまくっているモノ。

で、一度はやってみたかった、熊手守のコレクションですが、三の酉まであった昨年、とうとう決行!

とりあえず、ココまで眺め&集めてみました。

・まずは、酉の市といったら浅草・鷲神社…の熊手守。

個人的には、毎年、昨年のモノをお返しし、新しいのを授与いただいてくるのがココのモノです。

浅草

カタチは非常にシンプル。
一の酉の日にご紹介した、足立区花畑の大鷲(おおとり)神社の熊手守もこれと基本同じ意匠。
お札と(当たり前)、稲穂の角度がちょっと違うかなぁ…という感じだったので、とりあえず、見るだけとしました。

ちなみに、江戸からつづく酉の市は、花畑と浅草のみ。
本物感にこだわりたいなら、このいずれかか、花畑⇒浅草とハシゴしてみるのも楽しいです。

・巣鴨大鳥神社は、二種類もあり!

普段は、商店街の中にひっそり埋没するように佇む子育稲荷神社。そこにさらにひっそりとある境内社が巣鴨大鳥神社です。
それが、酉の市になると見事すぎる賑わい。
町会と商店会のコミュニティで酉の市を盛り上げている、地域密着型の酉の市という感じがしました。

熊手守も二種類授与いただけますが、私はこっち。

巣鴨

デザインは、浅草のモノと同じですが、稲穂の量が若干多い。

そして、もう一種類はおかめさんが付いたもの。
こちらは王子神社の熊手市のものですが、このおかめさんのお顔をもう少し大人っぽくしたら、巣鴨の熊手守になります。

王子

・花園神社の熊手守は、おしゃれ感が漂います。

花園神社の酉の市は、明治時代にはじまったモノですが、露店に見世物小屋があったり、その佇まいは江戸っぽいです。

そして、熊手守は、そのデザインがステキで、私が知る中では1位2位を争うかと。

花園神社

小ぶりな熊手と稲穂の量のバランスが秀逸。そして、稲穂が上に伸びる配置もステキです。
そしてそれが入った袋まで美しい。

売られている様子にうっとりしました。

花園神社2

・目黒大鳥神社の熊手守のデザインも花園神社と双璧かと

JR目黒駅から山手線の外側に向かって目黒通りを延々歩き、目黒川を渡る。さらに昭和な佇まいの商店街を抜ければ、やーっと酉の市の提灯が見えてくる。
ちょっとアクセスしにくい場所にある目黒神社。

ですが、ここの熊手守も捨てがたい魅力です。

目黒神社

小ぶりな熊手は、花園神社のものと同じサイズ。
そこに、風に吹かれてしなった風に稲穂を配置したといった意匠です。

そして、同じデザインのモノが、大・中・小と3種あるのもバリュー。
これはいちばんちいさいもの。
大には、金箔のあしらいがあります。

・そして、府中・大國魂神社の熊手守に幻のかんざし熊手守

こちらの酉の市は、2014年の今年はじめて参拝。

長い参道に何列にも並んだ提灯にしばしカンドーで、実は、私の訪ねた酉の市の中では、ダントツに風情あり。
わざわざ行くにもおススメです。

さらに、熊手守ももっともバリューを持つものかも。

熊手の中央には、金の恵比寿さんと大黒さんを配し、よりご利益が深い気になってくる「熊手守」。

大國魂神社の熊手守

熊手守のご利益は、福を「掃き込む、かきこむ」⇒「かっこめ」なんですが、より質の良い福がかきこめそうです。

そして、噂に聞いてはいたが、一度も出会ったことがなかったかんざし守にも遭遇!

かんざし守

江戸・東京の年中行事の参考書『東都歳時記』(齋藤月岑 3巻 東洋文庫)、『東京年中行事』(若月紫蘭 2巻 東洋文庫)、『絵本江戸風俗往来』(菊池貴一郎 東洋文庫)などなど、この「365日の暦日記」のコーナーの参考書たるこれらを紐解いてみれば…。

非常にきになるのが、「酉の市」で売られていたとされる縁起物の記述。

たいがい<熊手、芋頭、粟の餅>とあって、最後に<熊手の簪>!
それでも、一度も見たことはなかったんですよねぇ…。
まあ、これはお守りであって、リアルかんざしではないけれど、日本髪に飾る様子は想像できそう。

酉の市スイーツ&フーズも見逃せない

さて、「熊手守」以外にも、酉の市でしか買えない縁起物はまだあります。

特に、江戸からつづく「切山椒」は、酉の市とは切っても切り離せないスイーツ。

切り山椒

「切山椒(きりざんしょう)」は、上新粉に砂糖と山椒を混ぜて蒸し、搗いて拍子木に切った餅菓子ですが、すべての酉の市で入手可能かと問われれば否。

知っている限りだと、浅草・鷲神社、花園神社、目黒神社でしか見つけたことはありません。

ちなみに、昨年は、花園神社の露店でジャケ買い。

表は文字のみの大胆なデザイン。

切り山椒表

裏は、熊手&おたふくのイラスト。

切り山椒裏

可愛いです。
そして中味もちょっとカラフルでカワイイ。

切り山椒中味

あとは、八頭という大きな芋も酉の市の縁起物らしのですが、もう入手できるのは浅草のみ。
商う店は境内鳥居をくぐりすぐ右手二件目(屋号:芋かん)の一軒だけ…とは知っているモノの、境内は混雑しすぎて、そのお店にいきついたことがありません。

…今年こそは!
(あっ、私の二の酉詣では、浅草・鷲神社。可能ならば、そのまま、いまだ未踏の深川の富岡八幡宮酉の市まで足を延ばしてみようかと思っています)

おまけ:おたふくさんのお面

ちょっと長くなってしまいました。
が、長いついでにもうひとつ。

もしも明日、浅草・鷲神社に行かれるのなら、このおめんは是非撫でてみたい。

おたふく

数年前までは、社殿内にいらっしゃり、昇殿参拝しなければお会いできなかった「なでおかめ」さん。
今年の酉の市でもおそらく境内に現れるはずです。

「おでこをなでれば賢くなり、目をなでれば先見の明が効き、鼻をなでれば金運がつく
向かって右の頬をなでれば恋愛成就、左の頬をなでれば健康に
口をなでれば災いを防ぎ、あごから時計回りになでれば物事が丸く収まる」
なんだそうです。

全部なでさせていただきましょう。(ただし、少し並んで待ちますが…。)

ということで、今年も少しずつ未踏酉の市を制覇いたす所存のわたくし。

同じこころざしをお持ちならば、東京都内の酉の市はこちらにまとまっていますのでご参考に。⇒東京都内の酉の市

◆今日は、2014年11月21日/旧暦 閏9月29日/長月丙申の日
◆日の出 6時22分 日の入16時31分 月の出 4時44分 月の入15時45分