晩秋から初冬に入り、東京の菊まつりもほぼ終焉。
そろそろ菊の季節も終わりかな
…と思いきや、野には、野菊はひそかにのびのび花の盛りを迎えているようです。
野菊は、菊に似た野生の草花の総称。
だから、おおむねみんなキク科の植物ですが、○△属といった分類は多様。
ともかく、秋の野辺に勝手に咲いて、花のカタチが菊っぽければたいがい野菊と呼んじゃっていいよ…ということらしい。
ちなみに、菊まつりなどで飾られた菊は、中国から伝わってからこっち長く人の手により栽培されてきたもので、菊の野生種というのは存在しないんだそうです。
へぇ~。
実は初めて知りました。
あれも野菊だろうか、アレもあるな
…と思いつく限りの野菊と思しき花々を数えあげてみます。
野紺菊(のこんぎく)に柚香菊(ゆうがぎく)・嫁菜(よめな)・磯菊(いそぎく)。
あっ!
紫苑(しおん)なんてのもありますね。
↓コレね。
そして、その辺でよく見る、ヒメジョンとかハルジョンなんかも野菊っぽいけどどうかしら?
うーんと、蚊取り線香になる除虫菊(じょちゅうぎく)。
あれも花のカタチは菊型で、あれは?
…と、いちおうここで図鑑にあたれば、どれも、いちおう野菊に入れてもいいみたいです。
ついで、自生するキク科の植物は日本だけでも350種以上という記述にあたって、ややびっくり。
世界に目をむければ、何がなんだかわからなくなりそう(笑)。
清楚で儚そうなイメージの花々だけれど、案外とあなどれない。
漢字表記の美しい詩のような和名のバリエーションが楽しくて、ついつい追ったりすると、かなりな深みにはまりそうです。
というのも、みんな同じく菊の顔して、植物図鑑などの写真だけではよくよくつき比べても品種を言い当てるのは難しいのです。
冬枯れて、寂しさを増してゆく野辺に、パッと灯りをともしたような佇まいのみ楽しんでいるのがちょうどよいかもしれません。
東東京の河川敷には、たぶん「嫁菜」。
それでも、これは追っかけてみたい!
…と思うのは、この野菊。
コレって「嫁菜」ですよね?
うーん、難しいけど、似てるからそう思うことにしょう。
…って、その名前は、この際重要ではなくて、見つけた場所が「矢切の渡し」で有名なところというのが、今日は、大切。
理由その1
矢切の渡しが結ぶ、葛飾区「柴又」と松戸市の「矢切」地区。
矢切は、伊藤左千夫の『野菊の墓』の舞台といえば言わずもがな。
物語の中で、民さんがほしがり、逝って墓のそばに植えられた野菊は「嫁菜」のことだと、どこかで聞いて…それじたいもほとんど想像じゃなかったかと記憶しますが…今日は勝手にそうじゃないかと思う次第。
そして、理由その2
といっても、実は、見つけたのは、矢切の渡しがつなぐ反対側の柴又の土手。
いつも、柴又といえば…の、フーテンの寅さんがオープニングで歩いていたあの場所です。
実は、今日11月29日は、車寅次郎さんの誕生日
…と偶然知って、ならばどうにかこのブログに登場させたい。
ってことで、
野菊⇒
野菊の墓⇒
矢切の渡し⇒
川を渡って、葛飾柴又⇒
寅さん
と、かなり苦しくこじつけてみた次第(苦笑)。
あっ、物語の中の寅さんの誕生日が、11月29日の設定ってコトですよ。
寅さんを演じた渥美清さんの誕生日は、3月10日。
◆今日は、2014年11月29日/旧暦10月8日/神無月甲辰の日/上弦の月
◆日の出 6時30分 日の入16時28分/月の出11時45分 月の入23時31分