もうひとつの関東の初詣。七福神めぐりを忘れちゃあならない!/1/9=旧11/19・乙酉

氏神様への初詣を済ませたら、もうひとつの初詣「七福神参り」に出掛けましょう

「七福神参り」は、元旦から七草の日までに七福神を巡る招福の行事。
ホントは、2日前には巡り終えておくのが、正しい。

が、今年8年目のお参りとなるご近所の「谷中七福神参り」が、元旦~1月10日まで。
…だもんで、東北から帰京してから(今年は7日から)お参りスタート、2日かけて昨日お参りを終え、ココにご報告する次第です。

今年はも上野・弁財天さんからスタート

おととしまでは、我が家からいちばん近い田端・東覚寺の福禄寿さんからお参りスタートしていたのですが、昨年それを逆にまわったところ、なかなかにスムース。(どうも福禄寿さんスタートだと、参拝の混雑に巻き込まれるみたいです。)

なので、今年も弁財天さんから、廻ってみることにしました。

上野駅まで電車で行き、上野公園側から不忍の池へ。
奥に見えるのが、正式名称・東叡山寛永寺弁天堂

弁天堂

この中に、七福神のおひとりにして、唯一の女のカミサマ・弁財天さんがいらっしゃります。

お姿はこんな風。

弁財天絵馬

絵馬にて失礼。
こちらの弁財天さんは秘仏なのです。

お参りを済ませ弁天堂から外へ。

おおっ!あそこに見えるのは!

清水堂

上野公園内の清水観音堂ですっ!

この参道は、そこにまっすぐつながるように設計されているんですねぇ~!

さて次は、大黒天さんのもとへ。

上野公園と不忍の池の間の細い道を、動物園をつなぐモノレールの線路をくぐりぬけ、交番横の坂をみちなりに登る。
(最初のカミサマで、御朱印を押印していただく色紙を授与いただくわけですが、その時、簡単な地図が付いてきますので、その道順通りにまわります。)

しばしゆくと、大黒さんがいらっしゃる、護国院大黒天です。

大黒天

この寺には、三代目将軍・徳川家光から奉納された大黒天画像が現在も。
もちろん、見ることも可能ですが、その前にいらっしゃる大黒さまのほうが私は好きなんでその写真を。

大黒さん

この穏やかなお顔が好きなんですよねぇ~。

次は、毘沙門天さん

さあ、さらに進みましょう!
大黒天から通りに出ると、お隣は東京芸術大学。
その際を進むと、すぐに左手に和菓子・桃林堂。
その、横の細い道を直進すると、ああその先には、カヤバ珈琲

なんか、近頃、七福神めぐりのルートに誘惑されるもの多数です。

この8年で、気の利いたお店が増えたってような気がしますが、誘惑をふりきって先へ先へ。

見えてきたのは、谷中霊園の桜並木

桜並木

この並木を越えたあたりに、次のカミサマ毘沙門天さんがいらっしゃいます。

ほら!幟が見えましたっ!

毘沙門天

毘沙門天さんがいらっしゃるのは、谷中霊園に隣接した大きなお寺天王寺

毘沙門天さんは、お堂の奥の方にいらっしゃって例年遠くから拝むのみ。
空いてるときなら中に入って近くで拝むのもオッケーなんだそうですが…。
本日は、拝殿前に列。
さすがに遠慮いたしました。
代わりに美しく整えられた庭園の様子を。

天王寺 庭園

このお寺の裏は、もうJR日暮里駅。
なので、駅前に出てちょっと休憩。
1日目のお参りは、けっきょくココまでとなってしまいました。

翌日は、寿老人さんのもとへ!

寿老人さんは、谷中霊園と並行して走る細い道・初音通りの中ほどにある長安寺にいらっしゃいます。

こんなお姿。
寿老人さん

数年前に大病をした私にとっては、ご利益「長寿」の寿老人さんはココロの強い味方。
個人的にはもっとも外せないお参りです。

さあ、初音通りをJR日暮里方面へ。
左手に夕焼けだんだん(階段)と谷中ぎんざの看板を眺めながら御殿坂をわたり、西日暮里ほうめんへ直進。

左手にもはや富士の見えなくなった富士見坂が見えてきますので、そこを下って、右折。

富士見坂のふもに、布袋さんがいらっしゃいます。

布袋さん

修性院の塀に描かれた布袋さんは、子供たちの人気者。

いや、実際そのような伝承を持つカミサマなんですが、このお寺にいらっしゃるその方は、この壁絵のようにかわゆくはない。

どちらかというと、まあ、大迫力の持ち主ですね。
こんな風貌。

布袋さん

ふふふっ、いいでしょ~!

布袋さんのいらっしゃるお寺の隣が、恵美寿さんのお寺。

布袋さんのいらした修性院のお隣が、恵美寿さん(こちらの方はこのように表記します)がいらっしゃる星雲寺

この寺は、かつて、となりのとともに、花見寺とも呼ばれ、その石碑もたっております。

花見寺

達筆すぎですが…。

そして、こちらが恵美寿さん。

恵美寿さん

毎年お会いし、やはりその美しさにほれぼれとします。

さあ、いよいよフェニッシュ!最後は福禄寿さんです

が、星雲寺はJR西日暮里駅の最寄り。
最後の福禄寿さんのいらっしゃる東覚寺はJR田端駅から徒歩3分。

実は、ココからがやや遠く一駅分ありまして、土地勘を屈指して、路地を巡ってとにかく近道をとります。
地図のルートどおりが結局近道となりますのでご注意を!
あるいは、思い切って一駅電車に乗るってのでも許されるかと思います。

土地勘のある私はもちろん歩き。

ああつきました。

東覚寺

山門をくぐると、いろんな仏様がいらっしゃり、この賑やかさがお気に入りの理由の一つだったりします。

東覚寺 境内

そして、この本堂の裏手には、庭園があって、そこには、七福神さんたちがうちそろっている。
時間があるなら必見ですよ。

そして、福禄寿さんです!

福禄寿さん

巻物をこちらに差し出すお姿が理知的なカミサマです。
いつもは、社務所脇にいらっしゃるのですが、今年から本堂の拝殿に移動していらっしゃいました。

ということで、今年も無事に谷中七福神参り終了!

最後は、東覚寺山門横にある赤紙仁王さんにもご挨拶し、夕日を背中に家路へと。

仁王様がた

ああ、今年もつつがなく過ごせそうです。
ありがとうございます谷中のカミサマとホトケサマ方。
どうぞ今年もよろしくお願いいたします!

…忘れてました。肝心なモノ!

御朱印

七福神スタンプラリーの証拠。
いや失礼、お参りしたお寺でいただいた、カミサマ方の御朱印です。

毎年見てるけど、やっぱり美しくて好き。

七福神の絵といえば、宝船に乗って海を行く、というのが一般的ではありますが、谷中のカミサマ方は、ただいまお正月の宴の真っ最中で、なんとなくゆるくくつろいでいる。
特に、いつもは、ひとり甲冑を着け怒った形相の毘沙門天さんまで、四肢を伸ばしてリラックスした後姿。
いい感じです。

そして、信仰とレジャーを掛け合わせて楽しんでしまう。

これをプロデュースした江戸の粋人たちは、なかなかのセンスの持ち主だったと、この美しい絵を眺めつつ、江戸時代に思いをはせてみたりするのです。

ちなみに、毎年いただく御朱印を押した色紙は、お焚き上げなどせずに重ねて飾れる。
それは福を重ねるといって更に縁起の良いことなのだそうです。

◆今日は、2014年1月9日/旧暦11月19日/霜月乙酉の日
◆日の出 6時51分 日の入16時45分/月の出20時37分 月の入 8時55分