つくしが顔出すのは、ソメイヨシノが咲く直前だったかと…。うーんもうないかな?あっ!つくし見っけっ!/4/2=旧2/14・戊申

春になじみの土筆(つくし)は、タンポポと違って、よーく探さないとないけれど。

桜の咲く頃が近づけば、ちゃーんとあるところにはある。

つくし

母の住む東北の街でも、「つくしを見つけたよ!」と、ちょっと嬉しそうに報告があり。

よーし、私だってっ!
と、近所の川土手まで遠征し、つくし探しにいそしんでみたのでした(笑)。

植物園や庭園ではそうはいきませんが、見つけたのは正真正銘の土手。
ちゃっかり1本いただいてきちゃいました。

といっても、もう東京では盛りの頃は過ぎていて、つくしはしなびた感じだし、スギナのほうが多かった。

つくしを飾る

でも、つくしのほうが、造形が面白いので、飾って眺めるのに案外適した植物だとおもいます。
ふふふっ、カワイイ。

こっそり、つくしがよく生えそうな場所をお教えしますと…。

基本は、川の土手やとか田畑のあぜ道などのやや湿気の多い場所が、つくしの生息地。
だから、あまり、雑草駆除が頻繁でなければ、墓地などでもつくしが顔を出しているのに出会えます。

東京に住んでいると、川の土手はあってもなかなか出かけるのも億劫だし、田畑のあぜはほぼ皆無。
ならば墓地は?
と言っても、静かに眠る方々の傍でがさがさつくし探しでもあるまいし…とか言ってるうちに、いつのまにか杉菜(スギナ)の群生に出くわしてがっくり。
…ってなりがちなんですよねぇ。

もし見るだけなら、向島百花園は、今年もつくしが出ていると思う。
この写真が、昨年の今ごろ(かもしかしたら3月中旬かも)確かにそこで見たつくしの証拠。

土筆

田舎育ちの春の思い出は、土筆つみ

子どもの頃は、春になれば、ある日突然、「これでもかっ!」と大量に地面から顔を出したつくしにでくわし、毎年それを一生懸命に摘んだもの。

つくし摘みには、多少の熟練(笑)も必要で、つくしのあるあたりで、まずはカラダを低い体勢にとる。
そして、虎視眈々と辺りを眺めながら、大きいつくしだけを採りつつ前進。
…が基本です。

「小さいものは、あとで採るひとのために採っておけ」と、通りがかりの見知らぬ大人に教えられましたので、そこは忠実にまもります。

実際、小さなつくしはあとの処理が大変。
それに、3日もすれば、みな立派に大きくなるので、そこまで待った方が合理的です。

で、こうしてずーっと集中してつくしばかりを凝視するので、その後一日中、目をつぶればまぶたの裏にはつくしの残像

摘んだつくしは、もちろん調理して食べた。…いや、食べたはず。

下ごしらえは、まだまだ子供の仕事。
今度は、まぶたの裏につくしの群生を写しながら、まずは、せっせと袴とり。
春の雑草の灰汁は強くて、爪の先はあっと言う間に真っ黒になります。

袴をとって裸になったつくしを、大きなボウルに入れてよく洗い、鍋にお湯を沸かして茹でる。
お湯は、胞子が溶け出しきれいな緑色になったことまで今もしっかり覚えています。

そして、つくしの茎は茶色っぽくなってしんなり。
ざるに上げて水切りをして、あとは、いろいろなバリエーションの料理に使えるはずです。

…と、ココまでは、記憶があるのです。

が、実は、料理したつくしとか、味の記憶がなかったりするんですよねぇ。
実は、とことん、採るのが目的だったんだなぁ…きっと。

味噌汁の具とか、油いためが簡単にできて美味しいみたいですが、卵でとじたり、佃煮って使い方もあるみたいです。

ああ、なんだか、食べたくなったなぁ…。

高級スーパーに行けば、袴をとった状態のつくしが、すまし顔で売られ、値段を見てびっくりするのも今ごろのコト。
つくしはもう思い出の食べものでしかないのかなぁ。
…って、そこの部分が記憶から欠落しまくってるんで、思い出といっても説得力がないのですが(笑)。

つくしは、日本だけのものだと思っていたら、イギリス人宅の庭にも顔を出すらしい?

知人のイギリス人が、「ああ、それはHorsetailのことだ」と言っていました。
「えっ? 馬の尻尾」?

日本の名前「土筆(つくし)」に対して、やや大柄なのか?
と想像できちゃいますが、ああ、大きさも聞けばよかった!

そのイギリス人に、日本では、「土(Soil)」の「筆(Writing brush)」って名前だよと教えてみたら、「なんでだ?」…と。

うーん。
苦し紛れに、「筆を筆先を上にして土に刺したイメージではないか」
…と教えてしまいました(笑)。
実際のところはどうなのだろう?

まあ、そんなところじゃないのかな。

付録:東北のつくしが届きました。

といっても写真ですが…。

東北のつくし

母に「写真を撮って送って!」と頼んだら、さっそく送られてきました。
結構な年齢なのに、写真撮影も、それをメール添付して送ることもできて、かなりIT社会に順応しているみたいで、すごい!

せっかくなので、ここに登場させてみました。
東北のつくしはまだ若いね!

◆今日は、2015年4月2日/旧暦2月14日/如月戊申の日
◆日の出 5時27分 日の入18時03分/月の出16時06分 月の入 4時04分