ソメイヨシノの最盛期の4月3日がインゲン豆の日って
…なんの語呂合わせ?
そもそも、生のインゲン豆の旬は夏だしなぁ…。
とかなり訝しく思っちゃったんですが、今日は、この豆を中国から伝えてくれた禅宗の僧・隠元さんのご命日だったんだって。
といっても旧暦・ 寛文13年4月3日なんで、新暦になおすと1673年5月19日…なんですけどね。
記念日に決めるにあたって日付のみ採用したってコトですね。
ほおっ~!と感心した勢いで、昨年のブログには、僧の隠元さんとインゲン豆の関係をちょっと調べてみたりした。(よろしかったらこちらで⇒「高僧・隠元さんと隠元豆」)
すると、確かに、どうせ制定するなら、やっぱこの日しかないでしょうね。
…納得。
一応、ざっくり説明すれば…。
隠元さんは、明の時代の禅である「明禅」を日本に伝えるとともに、禅宗の精進料理のレシピを日本に伝えた方。
で、隠元豆は、この精進料理の材料として故郷の中国から持参してきたという伏線があり…。
この豆が、偶然、丈夫でよく育つ種類の豆だったので、当時、飢饉による飢えに苦しむ江戸人たちを大いに救った。
だから(たぶん、ひとびとが感謝をこめて)この豆を「隠元」豆と呼ぶようになった。
…ってコトみたいです。
ちなみに、豆の名前を思いつく限り並べても、空豆、 えんどう豆、小豆、大豆、黒豆、枝豆…って感じ。
もう、ただシンプルに形状とか育ち方とかを参考に名づけがされた食べものでしかありませんね。
だから、これだけバリューある名前をもらった豆なんて、隠元豆のみ、かもしれません。
そんな重要な豆ならば、今日は、乾物の隠元豆を煮て過ごす日と決めてみた。
隠元さんが、中国大陸から、船で何日もかけて日本にやってきたわけですから、その時持参した隠元豆は、乾物であったコトは疑いなし。
というコトで、乾物の隠元豆の中から、今年は、白いんげんを煮てみましょう。
これをさっと洗って、たっぷりの水に浸し、しばし放置。
実は、昨年。
日本で入手できる隠元豆って「100種類はくだらないんじゃないの。いや、200種類ぐらいあるかな」と豆屋さんに教えられ驚愕。
驚きすぎて、乾物のインゲン豆を使用するのを断念。
⇒旬を外した割高の「鞘いんげん」で、サラダを作って、この日を祝ったのでした。
しかし、よくよく考えてみれば、そんだけあるなら、毎年「隠元豆」の日に、違う種類のいんげん豆を煮るってのも楽しくない?
…と考え直し今日を迎えたというわけです。
ふーむ、もしや記念日戦略にまんまとはまっているかしら?
水に浸して5時間後。
さあ、煮てみますかと言う時に、何かの料理番組で、ハーブを入れて煮てたのを思い出し…。
なんのハーブだったか全然覚えていないので、常備していた月桂樹の葉など入れてみます。
さて、どうなるか?
点火して沸騰⇒あとは弱火でコトコトと煮る。
2時間ぐらいで柔らかくなったみたいです。
さて、煮あがった白いんげん豆は、茹で汁とともに小分けにして冷凍。
で、月桂樹の葉っぱのおかげで、ちょっと洋風の風味がついたみたい。
なので、そのまま解凍⇒味付けでスープにもなるし、サラダにも使う。
つぶしていんげん豆ペーストってのもいいかもね。
ちなみに、ホントに100も200種もあるのかな?
…と、食材辞典で調べてみたら、世界を視野に入れれば、、隠元豆は1000種類以上あるらしいです!
ぎょぎょっ!
もう、1年に一回煮るのじゃ追いつかない計算?
…って、何をそんなに壮大なコトを(笑)。
しかし、となれば、隠元さんのお持ちになったインゲン豆がどれだったのかは、歴史の波にのまれた深い謎ともいえましょうか?
どなたか知ってるかたいますか?
◆今日は、2015年4月3日/旧暦2月15日/如月己酉の日
◆日の出 5時26分 日の入18時04分/月の出17時00分 月の入 4時36分