七十二候は、「菖蒲華」に突入。がっ、惜しいっ!東京では、見ごろが過ぎて花菖蒲はもうどこも最終コースです。/6/28=級5/13・乙亥

季節の暦・七十二候は、やーっと「菖蒲華(あやめはなさく)」の季節に入りました(6月27日から7月1日)。

そのものずばり「あやめの花が咲くころ」と言う意味ですが、花は「文目(あやめ)」ではなく「花菖蒲」のこと。

花菖蒲

「文目(あやめ)」は、5月早々に咲いてしまうので時期がまるきり違うし、山野の草地に咲く花というコトで用途的にもやや難あり。
実は、この暦がリアルに活用されていた時代は、水辺や湿地に咲く花をみて、梅雨の到来を知ったというコトで、ここはやっぱり花菖蒲。

…なんですが。

江戸時代と平成時代では、そんなに気候が違うのか、
七十二候「菖蒲華」の時期は、もう花菖蒲の季節は終わりです。

梅雨入りの時期に咲く花ってコトではばっちりなんですけどねぇ。

水辺一面の紫のグラデーションとかを楽しみたいなら、まあ、どんなに遅くとも6月中旬なんだよねぇ…。

ってコトで、冒頭の「やーっと菖蒲華(あやめはなさく)の季節」となったわけ。
で、杓子定規に近々の写真ではあまりにも寂しいもので、今日の写真は、花の最盛期6月10日前後のモノを掲載させていただく次第。
あしからず。

東京は、花菖蒲鑑賞地の宝庫です。

湿地帯に野生種群生…みたいなのはちょっと無理ですが、なにせもう都会のど真ん中にも咲いております。

皇居東外苑の花菖蒲

皇居東外苑に咲く花菖蒲。
もろ、東京のへそに咲いているといっても過言ではなく。

こんな風に独特な景観を楽しみたいなら小石川後楽園もおススメだった。

藤棚と花菖蒲

右側にあるのは藤棚で、花の時期は、5月上旬に藤、5中下旬に杜若(かきつばた)、6月に入ってやや眺めに中旬下旬まで花菖蒲。
…と、紫の花三昧でふた月ほどは楽しめる感じ。

江戸から続く名所、葛飾区の「堀切菖蒲園」にも一度は足を運んでみたい。
堀切菖蒲園

特に、ここは、花菖蒲の名前も必見なんである。
葛飾区の「堀切菖蒲園」

中央の「清少納言」..って何が清少納言なんだか素人にはわからないけど、みればちょっと「おおっ!」と思う。
「笑布袋(わらいほてい)」なんてのもあって、全体的に江戸風味が効いてる…気がするものです。

「いずれが文目か杜若」と「花菖蒲」の見分け方わかります?

・「文目(あやめ)」=5月上旬、
・「杜若(かきつばた)」=5月中下旬、
・「花菖蒲」=6月上中旬

…と、花の盛りがずれるので、「花の時期がやたら長い?」と、思ってるヒトも多いかも(←実は私)。

しかし、こうして、七十二候にかこつけ、よーく眺めるようになって、案外見分けがつくようになりました。

上記の花のころと、
・「文目」花菖蒲」=湿地育ち
・「花菖蒲」=湿地&半乾燥地育ち
・「杜若」=草地(乾燥地)育ち

という、生育場所の組み合わせで区別する方法もまずはあり。

もっと簡単なのは…。

実は、花が微妙に違うのでした。

・文目(あやめ)=花弁のつけねに大きな網目の模様がある

写真がないのでこちらで見てください⇒文目で画像検索

・杜若(かきつばた)=花弁のつけねに細く白い線の模様がある

後楽園カキツバタ

・花菖蒲=花弁のつけねに細く黄色い模様がある。

花菖蒲

というコトで、とにかくこの形状の花をみたら、花弁の付け根をよーく見るが区別するコツみたいです。

ちなみに、どうも日本人は花菖蒲好きみたいで、圧倒的に多いのは黄色い模様のついた花ばかり。
実は、網目や白い模様は、希少なんで、みつけたら、より多く眺めてあげてください。

…って、ああ、今日のテーマの主人公は菖蒲でしたね(笑)。

◆今日は、2015年6月28日/旧暦5月13日/皐月乙亥の日
◆日の出4時27分 日の入19時01分/月の出15時09分 月の入1時21分