だらだら祭りって…???
と、いちばん最初は、そのネーミングが怪訝すぎっ!と思ったものです。
しかし、そのご祭神は、由緒正しき天照皇大御神と豊受大御神。
お祭りの期間は、ちゃんと仲良く、御神輿がならんでおります。
えっ!
というコトは、ここ芝大神宮に祀られるカミサマは、伊勢神宮と同じ方々!!
なのに「だらだら」…って驚いたものです。
関東のお伊勢さまだからこその、祭りの長さ。
それがあんまりにも長のでつい「だらだら…」と呼んだみたい。
江戸時代には、お伊勢参りが大流行。
江戸っ子たちは、一生に一度は伊勢神宮へ参詣したいと切望したものです。
しかし、目的の伊勢はあまりに遠い。
一生に一度も行けないヒトがほとんどでした。
だから、代わりといっちゃあなんですが、伊勢と同じカミサマを祀る芝大神宮は、関東のお伊勢さま。
そこにありがたさを感じる人々は多かったに違いなく。
そのお祭りとなれば、多くの人々が押し寄せます。
神社だって、信心深い方々を極力受け入れようと努力する。
ってコトで、少しずつ…だらだらと祭礼期間を延ばしてきたという歴史があったんだそうです。
なあるほど。
実際、芝大神宮が、だらだらと、祭りの日程を伸ばした記録を詳細に調べた方がいらっしゃいます。
ちょっと長いですが、興味深いのでこちらもおススメ。(柏書房webサイト→長沢利明著『江戸東京歳時記をあるく』芝大神宮のだらだら祭り)
別名「しょうが祭り」ともいいまして…。
個人的には、こっちの呼び名が好きなんですが、千年以上前の創建当時からしばらく、神社の周囲が一面生姜畑だったからだとか。
もちろん、明治時代ぐらいまでは、門前市で生姜も売られていたそうです。
この現代は、神社の縁起物として生姜を授与していただける。
こんな風に本格的なものから…。
個人的には、江戸の頃の祭りの様子が描かれた絵木札が付いているのがバリュー。
生姜ひとかけもあります。
これだって、神前に供えられたありがたいものを授与いただけるわけですから、ありがたみ満載の生姜。
といっても、どちらも普通にお料理に使うものですが。
奉納される立派な生姜も珍しい、神前の一風景。
これも、毎年おなじみの光景。
高知から贈られてきた立派な生姜が、大量に奉納されております。
これを見てしまうと、縁起物の生姜を授与いただいたというのに、帰る道々、スーパーで生姜を買ってしまう次第。
もちろん、それも高知産で…これって、広告効果も絶大かと。
今年の、だらだら祭りのクライマックスは9月20日!
祭りの期間は、9月11日(金)~21日(月・祝日)と11日間という長さ。
祭期中は、鳥居のあたりがこんな風に華やかです。
だけど、祭りらしい賑やかさは数日に集中。
特に最高潮は、9月20日の各町連合神輿渡御かと思います。
汐留通りに各町の神輿が集結し、火消「め組」のいなせな木遣りを先導して、氏子神輿が芝大神宮へ。参拝後の御神輿は、氏子エリアを練り歩くそうです。
…「そうです」って伝聞調なのは、私は、混雑が苦手なうえに、20日はお彼岸帰省。
だから、祭の飾りがされつつも、ひっそり静かな芝大神宮をゆっくりのびのび見学を楽しむのを旨とします。
ってコトで、おそらく今年も、今日か明日に参拝に出向き、生姜をいただいてくる予定。
芝大神宮の場所はこちらです⇒芝大神宮ホームページ
だらだら祭りの情報はこっち⇒芝大神宮「だらだら祭り」 [9月の秋祭り2015]
◆今日は、2015年9月11日/旧暦7月29日/文月庚寅の日
◆日の出5時20分 日の入17時55分/月の出3時17分 月の入16時40分