9=くる、2=ふ、9=くで「来る福」なんで、
今日は、「招き猫」の日。
いやぁ、まったく、予想を裏切らないっていうか、あんたも好きねぇっていうか…。
実は、招き猫の発祥エピソードは、けっこうあって、どうせならそっちにこじつければよかったのになぁ…とも思わないでもない。
って言っても、東京都内だけでも、招き猫の発祥の地が3つもあるんで、まとまるモノもまとまらなくなるおそれあり!
…ってことも考えられるかもしれません。
というコトで、そこを逆手にとって、毎年「招き猫の日」には、招き猫発祥の地のいずれかをここにご紹介。
ブログ上で「招き猫行脚」してみる次第。
って言っても、こうなってみると、都内3か所しかないので、来年で終わりかも?
…というあっけなさなんですが(笑)。
2015年は、豪徳寺の招き猫に会ってください!
招き猫行脚の第一回は、落合南長崎の自性院。
なかなかに瀟洒で静かな寺院で、しばし憩ったものですが、世田谷の豪徳寺のほうは、最寄りの豪徳寺駅に降り立ったなり落ち着かない。
いきなり、招き猫が出迎えて…。
マクドナルドの派手な看板よりもずーっと目立っております。
もう、豪徳寺で降りたなら、招き猫詣。
常識でしょうそこは!
と言っているようにすら思えてしまう強引さすら感じますね。
ってコトで、駅前にも興味津々なモノ多数ですが、徒歩10分のところを速足にて、8分ぐらいで豪徳寺へ向かう。
豪徳寺の山門!立派ですっ!
招き猫発祥の由来によれば、江戸時代前期には、この寺は、非常に貧しい寺だったらしいのです。
それが、寺の和尚の飼い猫のおかげで、井伊家の菩提寺に出世してこのような立派な寺になった模様。
一応、招き猫伝説をまとめっ!
ある日、鷹狩から帰る江州彦根の城主井伊掃部頭直孝の一行が、その貧しい寺の前を通りかかると、猫が門前で、手をあげてしきりに招く。
⇒その猫の招きぶりが珍しいと思った武士たちは、そこで暫しの休憩を願おうとする。
⇒そこでとってつけたような夕立&雷。
⇒寺の和尚は、雨宿りの間、彼らを暖かくもてなし、ありがたい説法などをした。
⇒井伊掃部頭直孝そのもてなしぶりを非常に喜び、その寺を菩提寺と定めた。
…ということで、猫が招いたことで、貧しい寺だった豪徳寺が、大伽藍をもつ立派な寺へとなったという物語になっています。
山門をくぐれば、いきなり見える、新しめの三重塔。
こういった塔建築には、屋根から壁へとつながる部分に複雑な装飾を施した蟇股(かえるまた)というところがあって、通常、十二支像をあしらったりする。
が、ここのは、加えて招き猫まで存在しております。
しかも、よりによって、十二支の「子(ねずみ)」の場所。
加えて、豪徳寺のご本尊・釈迦如来の下とか。
ああ、これは三重塔に忍び込んだ野良猫?
と、思ったら、これも彫像。
うーむ、さすが、猫のおかげで今がある豪徳寺です。
侮れないです。
広い境内の奥にある「招猫堂」
侮れないといえば、境内の居心地のよさそうな場所を選んで建てられた風の招猫堂。
しかし…。
ここのお札は、豪徳寺のご本尊・釈迦如来…の下に招き猫だし(笑)。
3バージョンもある絵馬。
絵馬も招き猫が描かれていてバリューありまくりが、2種(+授与してないけど、昨年奉納された干支のを加えて3種見れます)。
まずは、お札と同じく、釈迦如来と招き猫が重なってるバーション。
これは、一昨年の干支、辰と招き猫。
そして、昨年の干支午と招き猫。
今年出向けば、きっと羊のもあるんだろうね。(ここにあるのは、実は昨年行った時の写真なんで…)
そして、どあぁぁぁぁっと、招き猫の群れ!
ここで、招き猫を授与いただき、願いが叶ったら、それを、招猫堂の横にあるこの祠に返納するという作法。
すると、さらにご利益があるのだとか。
ちなみに、ここにいるのは、年明け以降に返納された招き猫たち。
みんなずいぶん願いがかなったんだねぇ~!
つまり、ご利益パワーあり?
と思ったけれど、ここの招き猫ったら、なんだか妙に可愛いもんで、授与いただいたら、ぜったい返したくないかも?
⇒そんな輩は、願いがかなわないかも?
と妙な了見が頭をよぎり、授与ならず(笑)。
ってコトで、招き猫関連だけでも、やたら見どころのある場所ですって、豪徳寺。
さて、井伊掃部頭直孝を招き入れた猫が死ぬと、和尚は墓を建てて弔った。
その後に建てられたのがこの招猫堂(その頃のものじゃないとは思うが…)。
同時に、猫が片手を挙げている姿をかたどった招福猫児(まねぎねこ)が作られるようになったんだとか。
めでたし、めでたし。
見学に出向いた、ヒト(←主に私)は、もう、おなかいっぱいな感じ。
目をつぶれば、まぶたの裏には、大量の招き猫の残像が浮かぶほどでございました。
◆今日は、2015年9月29日/旧暦8月17日/葉月戊申の日
◆日の出5時34分 日の入17時29分/月の出18時23分 月の入6時27分