今日は二十四節気の「冬至」。一年でいちばん日照時間の短い一日。そして、これですべては底を打った、あとは上るだけと安心したりします。/12/22=旧11/12・壬申

今日は、二十四節気の「冬至」です。

あっという間に、また季節が一巡してしまいましたね。
もう、つい最近まで夏の暑さに辟易してたような気がするのに、ちょっとびっくり!

ですが、実際、この半月ぐらいは、あっという間に日が暮れるので、1日がすごく短くも感じます。
晴れた日は、太陽が低いところを移動するから、冬の陽射しは夏などよりも眩しいくらい。
室内に居れば、ぽかぽか暖かくて穏やかに過ごせるもんで、2時ぐらいになって、日が傾き始めると焦る焦る!

冬至は、その太陽の移動する位置がさらにいちばん低い。

◆太陽がいちばん高いところにいる南中高度が夏至の半分。

国立天文台のサイトなどで調べれば冬至の日の太陽の南中高度は東京付近で約30度あまりです。

計算式があって、こんな風。
・冬至の太陽の南中高度= 90 -(測りたい場所の緯度)- 23.4
(ちなみに、夏至の太陽の南中高度(度)=90-(測りたい場所の緯度) + 23.4

東京の緯度は、35度なので、90-35-23.4=31.6度

南中高度は、東から昇った太陽が真南に位置したときに、地表を底辺として太陽までの角度のことをいいます。
そう考えて、冬至と夏至を比較するとこのぐらい違う。
・東京の冬至の日⇒約30度
・東京の夏至の日⇒約76度

夏至の日の昼間は、太陽のヒカリが真上から降ってくる感じ、冬至は、それに比べれば横から日差しがくるっていうか…。
南中しても、半分の角度にも満たないわけです。

◆太陽の移動経路も、日照時間もかなり控えめ。

・太陽は、東とはいっても、かなり南寄りから昇り、日没も真西ではなく、そうとう南寄りに沈む。
・日照時間は、夏至よりも4時間50分も短くて、9時間45分しかありません。

…一日が短く感じるはずですよね!

冬の太陽は、地平からちょろっと顔を出した低い位置を、短く移動し、早々沈む。
…という具合。
中でも、冬至は、その最たる1日と言えます。

これで底を打ったという安心感。

太陽が出ない日々は、心寂しいものですが、冬至の日がやってくると、毎年なぜか「やれやれ」と思う。
なんとなく、安心すらするのは、もう、この先は、どんどん明るくなるのみだ!
と思うからでしょうか。

今日は、1年の底の1日。
それを知っているって、なんだか、晴れ晴れしい気さえするんですが…変かしら?

暗いうちから置きだして日の出を待つ

って言っても、我が家の東側には高いビルが建ち、日の出が見えなくなったので、これは昨年の写真。

日の出3

今年は、ココロで太陽の昇る様子を想像します。

さあ、小豆から煮よう!

日が出るまでまだ間があるから、太陽を待ちながら小豆を煮るという贅沢にとりくむ。
小豆は、火が通りやすいので案外あっという間にに上がっちゃうんですけどね。

◆ちなみに手順を公開しますと…。
・小豆なんかは水で戻す必要も無く、洗って、煮はじめは熱湯で強火。
・沸騰したら、びっくり水(ただの水です)を加え、再沸騰するまでしばし強火。
・再沸騰したら、小豆をいったん笊にあけ洗い、煮汁は灰汁があるので捨ててしまう。
・再度小豆+4~5倍の水、強火→沸騰→超弱火。時々灰汁をとりつつ気長にコトコト
小豆が煮汁から頭を出しそうになったらそのつどさし水を入れる
…って感じ。

甘くしたければ柔らかくなったあとに塩少々と小豆と同量ぐらいの砂糖を2~3回にわけて入れ。
そのままスープみたいに食べたければ塩少々のみで味付けすればオッケー。

朝は、小豆スープでいただいて…。

小豆スープ

夜までに甘くして、炊いた南瓜と併せて、冬至南瓜ですっ!

柚子も昨日のうちから首尾よくGET!

毎年、ハッと気づけば、夕方で、あっという間に売り切れている。
今年は、早めに買っときました。

柚子

今年は、小さいのを少し多めに。ひとつは晒に包んで、湯に入れ、夜は長風呂を楽しみます。

残りは、柚子ぽんずとか作ろうかな。
それとも、せっかくの冬至=スタートの日だし、新しいレシピを探そうか…とも思います。

あっ!いつもの『暦便覧』忘れてたっ!

「日南の限りを行て、日の短きの至りなれば也」だそうです。

太陽は、南の限りを行て=南のぎりぎりの限界を移動し、日も短い。つまり、冬の極まった日=冬至と言っていますね。

しかし、ヒカリの短さも底を打って、明日からは、少しずつ陽が長くなってゆきます。
正確には、日の長さは、夕暮れが遅くなることにより、しばらくの間日の出は、まだまだ遅くなるんですけどね。

それでも、その少しずつ太陽の出る時間が多くなるってのが、これから毎日の楽しみなんですよねぇ。

冬至を境に、寒さは激しくなってゆく

…かも。
このあとの二十四節気には「小寒」「大寒」が用意されているのがその証拠。

実際、そうなんだよなぁ。

それでも、底を打ったというのは喜ばしく、これから暫しは昇ってゆくのみというのが嬉しい。
やはり、個人的には、あとは昇ってゆくのみというところにホッとして、一年中でいちばん好きな一日かもしれません。

◆今日は、2015年12月22日/旧暦11月12日/霜月壬申の日
◆日の出6時47分 日の入16時32分/月の出14時06分 月の入2時50分