季節の暦・七十二候は、元旦とともに「雪下出麦」に入っておりました(1月1日~5日)。
「ゆきわたりて むぎのびる」と読んで、<地表には雪が降り積もっているけれど、その下では、そろそろ麦は芽を出すころ>といった意味でしょうか。
となると、温かくなるのをじっと待っている様子を思い描いてしまうのですが、それって、麦ではなくヒトが、温かい春を待ち望んでいるってことですよね。
東北のお正月は、必ずといっていいほど急に寒くなる。
私の帰省先は、福島なので気温に関しては東京とそう変わらない。
年末までは、雪が降ったとしても、積もる年はまれです。
しかし、不思議と大晦日から元旦にかけて、ガクッと冷えることは多いみたい。
早起きして外に出ると、早朝の地面は、凍っていたりして!
日が高くなって、やっと、少しずつ解け始め…。
昼ぐらいまでは、霜が降りたような状態までは解けるけど。
寒々しい。
やっぱ、温かい日々が懐かしくなっちゃうよねぇ。
なのに…。
夕暮れどきから、雪がちらつき始めたりする。
寒いなぁ…と思って、外を見れば、降ってましたね、去年までは。
積もるのも普通のコト。
あらら?誰かな?
雪が降ってくれてありがとう?
ってこれは昨年の雪のいちシーン。
そうだな、もうここはしっかり寒さを楽しまなければ。
とも思うのですが、今年は案外暖冬で、チラリ雪がちらついてもすぐに晴れ間で暖かな東北です。
樹々や花々には、もうエネルギーが満ち満ちています。
ふと見れば、木々の芽はパンッ!と満ちていますね。
早春に咲く花などは、もうつぼみがパンパンになっていました。
地表では、麦の芽吹きがあるように、冬木立には、そろそろ芽吹きの準備がなされています。…いや、花咲く準備までも!!
うーむ。こりゃあ、ヒトも負けちゃおれないねぇ!
実は、ほぼ現代人のお正月休みとともにある「雪下出麦」の日々。
この暦のコトバは、貯めたエネルギーを、新しい年の営みの中で少しずつ開放してゆけ!と、ヒトに告げているのかもね。
◆今日は、2016年1月3日/旧暦11月24日/霜月甲申の日
◆日の出6時51分 日の入16時40分/月の出0時11分 月の入11時56分