お正月のお菓子「花びら餅」。今年も無事いただきました!ゴボウが入っていたりボリュームあったりで不思議な菓子。/1/13=旧12/4・甲午

正月らしい和菓子といえば…の「花びら餅」。

毎年、三が日には食べたい!
いや、せめて、茶道のお稽古はじめの初釜の日…10日ぐらいまでには!
…と毎年思うのですが、三が日にこだわるのは宮中行事由来、そして「花びら餅」は裏千家の初釜のお菓子ですが、茶道をたしなむものではないゆえ、まあ、忘れてます。

で、今年も「なんかないかなぁ~」と初・和菓子屋ウインドウショッピング(これは恒例!)に出かけ、「花びら餅」忘れてたっ!
と買ってきた次第です。

花びら餅

昨年は、ご近所老舗和菓子舗「つる瀬」の花びら餅を(⇒記事はこちら)。
そして、今年は、明治40年創業、深川の「伊勢屋」のもの。

…むむっ?包みの模様が「つる瀬」のと同じ?
ですが、中身はかなり違うみたいでほっとします。
花弁餅

深川「伊勢屋」製は、求肥が白いので、中央の紅色がちょっと濃い目に見えるのが特徴でしょうか?
…可愛いです。

「花びら餅」の基本はけっこう複雑。

まずは、丸く伸ばした白餅か求肥に、小豆汁などで染めた紅菱餅を重ね、味噌餡を敷く。
さらに、その上に甘く炊いたごぼうを置いて、2つ折りに挟む。
というのが正式な作り方みたいですが、そこまできちんと作っているのはそうそう出会わないかな…高価になりそうだしね。

しかしごぼうは必須。
伊勢屋のものは、けっこう長いごぼうが入っているのがこだわりなのかな?

ごぼう

存在感を発揮しています。

個人的には、こうした基本形がある季節の和菓子は、毎年できれば別のお店の別の意匠を楽しみたいもので、ああ、よかったっ!

「花びら餅」の第一のルーツは、宮中行事。

正月の三が日に天皇の長寿を祈る「歯固めの儀式」というのがあって、そこで供されたモノがその原型となります。

といっても、その最初は、<鏡餅・大根・瓜・押鮎・猪肉・鹿肉などをそれぞれ皿に盛り膳にのせて天皇に献上する>スタイルで、「花びら餅」とは似ても似つかぬ姿かたちです。
それが、時代とともに徐々に簡略化⇒餅の中に具を包んだコンパクト化の道をだどります。
コンパクト化したのは、「宮中雑煮」とか「包み雑煮」とか呼ばれたみたいで、正月に公家たちに配られたものだそうで、やっと、姿が似てきましたね。

雑煮=食事だったのが、見立てでお菓子への変遷をたどる。

一説では…。
・鮎⇒牛蒡で見立て
・味噌餡⇒包み雑煮の具⇒味噌餡化
・包んだ餅⇒最初は餅のままが、やがて求肥に。
と変遷したみたいです。

「包み雑煮」の時代は、甘味はなく、今のものよりずっと大振りだったとか。
まあ、当たり前ですよね。
お菓子というより、お節料理が弁当化したっていうか…食事だったわけですから。

ちなみに、皇居の新年を祝う食事には、今もこのスタイルのモノが「菱葩餅(ひしはなびらもち)」という昔ながらの呼び名で出されているそうです。
が、そちらは天皇家しかいただけないものですが。

「菱葩餅」⇒お菓子化は、名店老舗である菓子司・「川端道喜」による。

時は、明治時代。
京都御所へ粽や餅を供御し今も名店老舗である菓子司「川端道喜」が、長く宮中に納めていた「菱葩餅」を、裏千家家元十一世玄々斎が初釜に使うことを許可されたのがその最初だそうです。

そして、やっとお菓子らしくなった。

この初釜で使われることをきっかけに、「菱葩餅」は、裏千家の世界経由で、「花びら餅」という通称を持ち、新年のお菓子として庶民のもとへ。

ああ、いらっしゃいませっ!「花びら餅」さんっ!

それでは、ココロして、今年最初の和菓子をいただきますっ!
花弁餅たべます

…と食べながら、2016年1月1日から今日までに口にしたものをざっくりと思い返す。
いや、マジで和菓子は今日が、2016年のお初ですよ!

◆今日は、2016年1月13日/旧暦12月4日/師走甲午の日
◆日の出6時51分 日の入16時47分/月の出8時06分 月の入19時13分