4月7日は、小川未明の誕生日。幼いころからもう何度も読み返し、彼が「日本のアンデルセン」と言われる意味がやっとわかった気になる今日この頃。/4/7=旧3/1・己未

今日は、日本児童文学の父・小川未明の誕生日。

私にとっては、その日を祝い、いつものように著作を一冊、読んで味わう一日です。

といっても、今年は、もうずいぶん前から読み始めてます。

小川未明220160405

いつもの一冊。
小川未明童話集』 (新潮文庫)

というのも、4月はなんだかいつも急かしくて、1日でちゃんと味わうのって難しいかも?
と思ったからなのですが…。
そうでもなくて、かなりあっさり読んじゃった!

図書館の私の好きなコーナーから一冊借りて「赤い蝋燭と人魚」を再読!

私がよくゆく千駄木駅から団子坂を登った先にある本郷図書館では、「今月生まれの文京区にゆかりある文人」という特集コーナーがあり、もちろん小川未明の著作もたっぷり一か所にまとめてくださいまして…。

そこでこの本を発見!
赤い人魚と蝋燭

ええっ!知らなかったぁ!酒井 駒子さんが絵を描いた赤い蝋燭と人魚(偕成社)!!
で、借りてきました。

今日は、これで『赤い蝋燭と人魚』を再読!
子どものころから読み続けているけど、もう何度目の再読だろうなぁ。

世の中には、あふれるほどに本があるというのに、ここまで何度も何度も読む本の存在って、いったいどんな縁なんだろう。

小川未明ワールドは、暗くしかし美しい。

だから、最初、こんな明るい日々に誕生したなんて、ちょっと信じられなかったくらいだし、実は、命日は、5月11日。
明るい日差しの中で生まれ、爽やかな風に送られながら逝った作家なんです。

…意外です。

だけど、仮に誕生日が、夜が長い日々ならば、読者は、物語を読みつつ、ココロをどこかに持って行かれてしまうかも?
…なんて不安もあるかしら?

そう思いつつ、物語から顔を上げれば、今日が、春爛漫の日々であることにホッとしたりする読後感。
ふふふっ、なんか、一番最初に読んだ日から、基本的な読後感がまったくもって変わってないです。

小川未明さん、134回目(1882年生まれ)のお誕生日おめでとうございます。

そして、今年も美しくも怖く、世界の深淵を描いた作品を、堪能させていただきました。
ありがとうございます。

◆今日は、2016年4月7日/旧暦3月1日/弥生己未の日/新月!
◆日の出5時19分 日の入18時08分/月の出5時09分 月の入17時51分

↓非常に美しい本。けっきょく購入してしまいました。