彼岸のころになると「彼岸花」に隠れるように、ひっそり美しさを増す花ふたつ。その呼び名「独活(の大木)」と「仙人草」にも、この時期らしい不思議さを感じたりして…。/9/20=旧8/20・乙巳

暑さ寒さも彼岸まで、
となれば、花の様子も彼岸を境に変わってゆく?

って感じてならない今日この頃です。
なかでも、お彼岸の前後に、急に咲きだす彼岸花こと曼珠沙華は筆頭。

さらに感じ入るのは、この花。

ウドの花

「独活(うど)の花」の美しさ。

独活といえば、食材として新芽ころに珍重されて以降、成長しちゃうと「独活の大木」

独活の大木

つまり「大きくて役に立たない」モノの例えとしてさげすまれてきたけれど。

花がこんなに面白く美しいのは知らなかったなぁ。

で、こちらは、その蕾。

独活の蕾

造形も面白いし、花鑑賞の対象としてはかなりのレベルなんじゃあないでしょかね。
この独活の花も、秋彼岸前後が見ごろかと。

東京なら、いつもの皇居東御苑の二の丸庭園で見ることができます。

仙人…と名付けられたら、やっぱ今頃咲くのがバリュー?

「仙人草」も、鈴みたいなつぼみの状態にて暑さを堪え(?)

仙人草

そろそろ、満開。

仙人草

この十文字の白い花も面白いけど、あと一か月ぐらいで実る果実が見もの。
ひゅんひゅんと白い毛…みたいなものが伸びてきて、それがこの「仙人草」の名の由来であるみたい。

この花も、皇居東御苑二の丸庭園にひっそりと。
そして、向島百花園にはけっこう大きな顔して咲いています。

暑さと台風に追われて振り回された日々が、
ホッと一息つくあたりがお彼岸の日々。

…のはずですが、また台風来てるんだよなぁ…。
それでも、彼岸となれば、ふと落ち着いてあたりを見回してみる。

なんだか、いつもの場所が、ふつうと違った不思議さで満ちているような…。

それって、こうして密かに咲く。
少しマジカルなカタチを纏った植物たちのせい…もあるんだろうな。

◆今日は、2016年9月20日/旧暦8月20日/葉月乙巳の日/月齢18.7日
◆日の出5時27分 日の入17時41分/月の出20時17分 月の入8時57分