季節の暦・七十二候は「金盞香」に入りました(11月17日~21日)。
「金盞」=「きんせんか」。
「香」はなぜだか「さく」とよませ、「きんせんかさく」。
そして、「きんせんか」は、キク科のオレンジの花ではなくて、「水仙」のこと。
この暦のアイテムは、花が「香」ったことを「咲」くと表現したり、となれば香る花で「水仙」かぁ…と、ちょっとひねりを効かせた表現をしてますね。
ちなみに、現代の「きんせんか」(=キク科のオレンジの花)は、あまり香らないので、まあ、納得。
いや、納得できない!
「水仙」は、咲いてないもん。
東京界隈で、水仙が香るほどに咲くのは、年が明けて1月下旬から2月ぐらい。
となればこんな風に群生して咲く場所もあり…。
ちなみにこちらは、葛西臨海公園の水仙まつりの時に撮った水仙の写真。
いまごろならば、新宿御苑あたりで、白い房咲き水仙(=ペーパーホワイト)がちらほらとやっと。
というのがせいぜい。
こちらも盛んに咲くのは、1月下旬から2月上旬。
とにかく寒くならないとこの花はなかなか咲かない。
ふーむ。
この古い暦がリアル暦で活用されてた江戸時代って、今頃から本格的な冬の気候だったんですかねぇ。
平成の世では…
「金盞香」を、七十二候の2月ぐらいに移動するとかってのもありなんでは?
いや、いっそのこと、名前の通りにオレンジのきんせんかにしちゃうとか?
…いや、きんせんかには悪いけど、なんだか風情のない感じになってきた!
二十四節気も七十二候も、完成度の高いものなんだぁ!
今の世の気候とずれずれだとしても、小細工的には、ぜったい動かしがたいこの暦アイテム。
この順番で存在するからこその風情っていうか、ゆるぎない完成度の高さってのがあるんだよなぁ。
…不思議です。
◆今日は、2016年11月18日/旧暦10月19日/神無月甲辰の日/月齢18.4日
◆日の出6時20分 日の入16時32分/月の出20時25分 月の入9時46分