新年最初の「庚申(かのえさる)」の今日は、
初庚申(はつこうしん)です。
ああ、やっぱ続きますね「初◎◎の日」。
日付だけでなく、干支の日もあり、そして、今日のように「六十干支(ろくじっかんし)」=十干(甲乙丙丁…)と十二支の組み合わせで決まる縁日もある。
(「六十干支(ろくじっかんし)」ってなんだよ?という方⇒過去記事のこちら)
ああ、もういろいろあり過ぎて、大変です。(←せんぶお参りに行こうとしている時点で)
で今日は、初庚申。
庚申信仰は、かつてただならない隆盛ぶりだったよう。
というのは、国内を旅すれば、神社の境内だけでなく道の辻にも、こんな庚申塔があるのが珍しくないってことからもうかがえて…。
あるいはこんな「みざる・いわざる・きかざる」系とかも多いかな。
ふふふっ、カワイイ。
そのやたら在る理由は、信仰のカタチを垣間見るとなんとなく。
人間のカラダには、日々潜む三尸の虫がいて、いつもヒトの行いを見張っているらしく。
庚申の日である今夜。
虫たちは、寝ている間に体から脱け出して、天帝さまに、ヒトの悪行などを、チクリにゆく…らしい。
しかし、ヒトが眠りにつかない限り虫は抜け出せないってことで、古人たちは、この日夜通し起きていた。
ちなみにこれが「庚申待ち」という行事で、この三尸の虫を喰うという青面金剛さんを拝みつつ行う年中行事になってゆく。
青面金剛さんに、天帝さま
「庚申」の「申」⇒「猿」で、猿田彦大明神まで庚申信仰と融合!
そうそう、こうしてキャスティングされるカミサマ&ホトケサマも増えてゆき、信仰への人気も拍車がかかっていったんだろな。
ってことで、本日、初庚申祭を執り行う寺、神社など夥しく。
ふふふっ、この大きく取り込んじゃうおおらかさが日本の信仰らしいなぁ。
まずは、猿田彦大明神を祀る場所では庚申祭。
東京なら、たとえば、巣鴨の庚申塚とか…。
赤坂の日枝神社などでも。
もちろん、青面金剛さんをご本尊とする寺でも同様なんじゃないかと推測(←すみません。勉強不足)。
ちなみに、神社仏閣巡りがお好きな方なら…。
青面金剛さんの庚申塚を目にしている方がは多いかと思います。
気になるのは、柴又帝釈天の初庚申。
帝釈天さんは、庚申祭の主要キャスト・天帝さんですので、柴又帝釈天で庚申祭が行われるのは当然の事?
いやいや、こちらの庚申祭には、さらなる深い意味がある。
柴又帝釈天には、宗祖である日蓮さんが刻んだといわれる「帝釈天の板本尊」があり、しかし、寺の開山直後から所在不明に。
それが、安永8年(1779)庚申の日に発見された…んだとか。
当時は、「庚申信仰」が大流行り。
結びつかないわけはなく、こうして、柴又帝釈天の縁日は、「庚申の日」と相成った次第。
ああ、それにしても、一筋縄ではいかない庚申祭。
今年は、どこにお参りに行こう(←けっきょく行くのか?)
◆今日は、2017年2月2日/旧暦1月6日/睦月庚申の日/月齢5.1日
◆日の出6時40分 日の入17時09分/月の出9時48分 月の入22時33分